…明日香の悩み…
真由ちゃんの事を直視できない。
かと言って、全く見ない事も出来ない。
雄大が撮って送ってくれたあの写真は、勿論彼女の裸などではないけれど、制服の中の身体を想像するには十分な材料になっていた。
真由ちゃんの見慣れたはずの制服姿がやけに新鮮だ。
僕はせっかく4人揃って雄大の部屋に居ると言うのに、時折言葉を交わす程度で、それぞれに勝手な事をして過ごしていた。
まぁ、これはいつもの事だ。
何となく4人が1室に居るだけ・・・それが自然で居心地が良いのだ。
「明日香ちゃん、彼氏出来たんだって!?」
それなのに、雄大が突然明日香にそう言って自然な時間をぶち壊した。
「ちょっと兄貴っ!喋ったの!?口軽いなぁ~」
明日香は僕が雄大に「明日香に彼氏が居る」と言う事を話したのを少し咎めた。
「あ、いや・・・でも別に隠す事じゃないだろ?」
「まぁ、そうだけどさ・・・」
僕はチラっと真由ちゃんの方を見た。
どうやら彼女は明日香に彼氏が出来た事を知っていたようで、別に驚きの表情も見せていない。
「で?で?・・・どんな奴なんだよ」
雄大は明日香に向かってそう訊ねた。
「どんなって・・・どう言えばいいのよ」
「同じガッコの奴か?」
「そうだけど・・・」
「イケメンか?」
「少なくとも雄大よりはかっこいいと思うけど~!?」
雄大がズンズン明日香のプライベートに踏み込んでいく。
明日香も面倒臭そうにしながらも、雄大の質問に一問一答方式で答えていく所を見ると満更悪い気分でもないのだろうか。
「で?・・・もうヤッたのかよ」
雄大が明日香に何の遠慮もなくそう訊ねた時、それまで淀むことなく答えていた明日香の言葉が途切れた。
「な、なんでそんな事雄大に言わなきゃなんないのよ~」
「あ、言えないって事は・・・ヤッたな!?」
「や、ヤッてないわよっ・・・部活で忙しくて2人になる暇もないんだからっ!」
聞けば、明日香の彼氏はテニス部らしく、毎日遅くまでラケット片手にボールを追いかけているようだった。
同じ年だけどクラスは違うらしく、学校での接点も少ないのでなかなか2人になる機会もないと言うのが明日香の主張だった。
「んじゃ、どこまでヤッたんだよ」
雄大は余程明日香と彼氏の進展状況が気になるらしく、執拗にそう質問した。
「ど、どこまでも何も・・・無いわよっ」
「ウソだな、明日香は嘘つくとき必ず目ぇ逸らすもんな。今、目ぇ逸らしたぜ」
「・・・」
「教えろよ~いいじゃねぇか減るもんじゃなし・・・」
「お兄ちゃん・・・明日香・・・困ってるじゃない・・・」
真由ちゃんが明日香に助け舟を出す。
たった一言だったけど、真由ちゃんの性格を考えると勇気を必要としたに違いない。
「なんで困る事あるんだよ~別にいいじゃねぇかよ」
「・・・した・・・」
「は?」
「・・・キス・・・したよ・・・それだけ・・・これで良い?」
「あ、ああ・・・」
雄大は明日香が彼氏とキス止まりだと言うのを聞いて満足したのかしないのか、とにかくそれ以上の追及を辞めたようだった。
「男の子ってさ~、やっぱりそう言う事ばっか考えてんの?」
今度は逆に明日香が雄大にそう訊ねた。
「そう言う事って?」
「だからさ~、やるとか・・・やらないとかさ~・・・エッチな事~」
「そりゃあ、そうだろっ・・・男なら誰でも考えるに決まってんだろ、なぁ拓也っ」
そんな話を僕に振るな・・・しかも真由ちゃんの目の前で・・そう思ったけど僕は小さく曖昧に頷いた。
「何でそんなにしたがるのかなぁ~エッチな事っ」
「そりゃ、気持ちいいからに決まってんだろ?」
「気持ちいいって・・・雄大は経験あるの?エッチ・・・」
「無いけどよ~、気持ちいいんじゃねぇの?普通よ」
「ふ~ん・・・気持ち良いのか~・・・ふ~ん・・・」
明日香はそれだけ言うと、もう雄大には何も訊かなくなった。
何だか話が変な方向へ向いてしまったけど、僕達4人はいつものように夕飯の時間になるまで雄大の部屋でダラダラと過ごした。
※※※
(眠れないなぁ・・・)
何でと言う訳でもないけれど、僕は何だか眠る事が出来ずにいた。
携帯を取り出す・・・そしてピクチャフォルダから例の写真を表示する。
何度この写真を見ただろう。
何回見ても新鮮さを失わないその写真・・・昼間は制服に包まれた真由ちゃんの姿を見て、その夜にはこうして写真で、その制服に隠された部分を眺める・・・これは最早僕の日課になっていた。
でも、これをネタにしてオナニーしたのは、初めてこの写真を見た日・・・あの日だけだ。
写真を見ているとムクムクと興奮してくるのは感じていたけど、何だか僕はこの写真を見ながらそうする事は真由ちゃんに悪いような気がしていた。
とは言え・・・この写真を消してしまう程の思い切りの良さも僕にはない。
(はぁ・・・俺って・・・情けない奴・・・)
僕は自分自身の煮え切らなさに嫌になりながら身体を起こした。
(喉・・・渇いたな・・・)
時計を見ると、時間は日付が変わり0時半を少し回っている。
(もうこんな時間か・・・少し眠らないと明日の学校が辛いな・・・)
僕はそう思いながら階下の冷蔵庫へ向かった。
――カチャっ
僕は隣の部屋の明日香を起こさないように静かに戸を開ける。
明日香に気を使って静かに行動していたからか・・・その異変に僕はすぐに気が付いた。
「ぁぁ・・・・あ・・・」
僕の部屋と隣り合っている明日香の部屋・・・僕の家は左右対称になっているから僕の部屋の戸のすぐ近くに明日香の部屋の戸がある。
その切ない女の子の声は隣り合った明日香の部屋から確かに聞こえたのだ。
(なんか・・・聞こえた?・・・)
本当はこの時点で僕の中には一つの考えが浮かんでいた。
だけどそれに気が付かない振りをして、その推測が当たっているか確かめる為に、僕は明日香の部屋の扉に耳をピタリと付けた。
「あ・・・あ・・・・・んっ・・・」
切ない声は間違いなく明日香の部屋の中から聞こえる。
そしてその声の主は、これも間違いなく明日香だ。
さらに言えば、こんな時間に女の子の部屋から小さく漏れ聞こえるこんな切なげな声・・・中で明日香が何をしているのかは、99%以上の確率で当てる自信がある。
明日香の部屋からは、小さく漏れ聞こえる彼女の声と時折彼女が身動きするのか衣擦れの音が聞こえるだけ・・・。
「あ・・・あ・・・こ、これ・・・き、気持ちいい・・・かも・・・」
明日香が誰に言うでもなくそう独り言を言った。
僕の脳裏に先日自分自身が撮影した明日香の3枚の写真が思い浮かぶ。
雄大に真由ちゃんの写真を貰ってすっかり忘れていたが、あの写真もまだ携帯の中にあるはずだ。
今、この部屋の中ではほぼ間違いなく明日香が自分自身の恥ずかしい部分に触れて快感を感じている。
その触れている部分は勿論僕の目に触れた事はないが、それを包み隠すショーツ姿は飽きる程目にしている。
あの中に隠された敏感な個所を、今自分の妹が目と鼻の先で弄っているのかと思うと兄妹でありながらも興奮してしまう。
最近になって膨らみが目立つようになってきた明日香の胸・・・彼女はそこにも手を触れているのだろうか・・・。
あのショーツに隠された部分・・・明日香のアソコはどんな風になっているのだろう。
もう毛は生えそろっているのか・・・。
「あぁ・・・んっ・・・」
気持ち良さそうな明日香の声・・・やっぱり明日香のアソコも「濡れる」と言う状態になっているのだろうか。
「あっ・・あっ…あっ・・・な、なんか・・・ぁ」
その時、部屋の中から聞こえる明日香の声が切なさをグンと増した。
(い、今までも俺が気が付かないだけで、オナニーとかしてたのかな・・・明日香・・・)
僕はそんな事を冷静に考えていたが、一層切なげに聞こえてくる妹のその声が冷静さをすぐに消し飛ばす。
「あっ・・・ひゃ・・・んっ・・・んんんっ・・・うはぁ」
明日香の声がグッと何かを堪えて、最後にそれを解き放つように響いた。
(イッたのかな・・・)
そうとなれば、こんなにピッタリと明日香の部屋の扉に耳を付けて中の様子を伺っている訳にはいかない。
いつ彼女が部屋から出てくるかも知れないのだ。
僕は自分が起きている事を悟られないように、そっと部屋へ戻った。
(あ、水飲みに行こうと思ったんだった・・・)
僕は自分の部屋へ戻ってから、明日香の聞いてはいけない声を聞いてしまった事で益々渇いた喉に気が付いたが、何だか自分の部屋から出るに出られなくて、それを我慢して床に付いた・・・。
―――――
さらに、この時の明日香の部屋の中の様子をブログだけでアップ
しますので興味のある方はお読みください。
読み飛ばしても本編には影響しません^^;
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…明日香の悩み~お試し明日香~…
(眠れないなぁ~・・・)
私は照明を消して薄暗くなった自分の部屋の天井を見上げていた。
何故眠れないのかは解る。
昼間・・・雄大が変な事を言うからだ。
(気持ちいいのかなぁ~ホントに・・・)
私には最近、彼氏が出来た。
彼はテニス部で、練習が毎日のようにあるから中々2人っきりになるチャンスは無かったけれど、付き合っていればいつかそう言う関係になるかもしれない。
実際に友人の中には、人数は多くは無かったけど何人か中学2年にして既に初体験を済ませている娘もいる。
私は別に彼氏の事が嫌いな訳ではない。
だけど、あんな・・・その・・・オシッコをする所を触られるのが気持ち良いと言うのが信じられない。
自分で言うのも何だけど、私は友人が多い方だから、既に経験した娘から「気持ちいい」と聞いていたし、エッチの経験はなくてもオナニー経験のある娘からも同じように聞いていた。
でもそれを自分で試してみた事はなかったのだ。
(してみよっかなぁ~・・・1人で・・・)
私は昼間雄大があんな話をするものだから、何だか少しエッチな気分になっていた。
オナニーの仕方は友人から何となく聞いた事もあるし、試そうと思えば試せない事もない。ただ、今まではそのキッカケがなかったのだ。
私は布団の中でパジャマのズボンを脱いだ。
そしてそっとショーツの上から、自分の割れ目の部分をなぞってみる。
(う~ん・・・今いち解んないなぁ~)
自分がしている事がエッチな事だと言う自覚があるから、多少変な気持ちにはなるけれど、別に友人達が言うような気持ち良さは感じない。
(触り足りないのかなぁ~)
私は繰り返し繰り返し、自分のその部分をショーツの上から擦ってみる。
(こんな事ばっかしてたら、パンツのこの部分だけ破れちゃうよ・・・)
私が何の快感も感じずに諦めかけていた時に、少し・・・ほんの少しだけ今までとは違う感覚を感じた。
(あ・・・れ・・・?)
その感覚は「気持ち良い」と確定できるようなものではなかったけど、決して嫌な感覚ではない。
(でもパンツ破れちゃうなぁ~・・・)
私は考えた末、布団の中でショーツも脱ぎ捨てて、直接その部分を触る事にしてみた。
(ん?・・・んんっ!?)
そうして直接自分の指で同じように割れ目をなぞった時に、今まで感じた事のない感触が私の指に触れた。
割れ目の下の方・・・お尻の穴に近い部分・・・オシッコの穴の方がヌルッとしている。
(こ、これが・・・濡れるってやつなのかな)
私はその感触を確かめたくて、また自分のオシッコの穴の方へ指を這わせた。
再び私の指に絡み付くヌルヌルとした感触。
私はその指を布団から出して自分で匂いを嗅いでみた。
(オシッコとは違うな~・・・別に臭くもないけど・・・特別良い匂いって訳でもなさそう)
自分自身から分泌された液体をそう分析すると私はまた布団の中に自分の手を戻し、さっきまでと同じように割れ目に沿って指を動かしてみる。
「あっ・・・」
思いがけず一つだけ声が漏れた。
(い、一瞬・・・気持ち良かった・・・ような?)
自分でもどこに指が触れた時に気持ち良かったのか解らなかったが、確かに一瞬だけ快感を感じた。
私はそれがどの部分なのか探りながら、ゆっくりと指を動かした。
「あっ・・・んっ・・・」
そうして再び声が漏れる。
どうやら私が気持ち良いのは、穴の部分じゃなくって、その上の方にある・・・この・・・少し硬くなっている所・・・ここに指が触れると気持ちが良いようだ。
(それにしても良かった・・・)
ひとまず気持ちが良い場所がある事にも安心したが、それ以上に私は2度ほど無意識に漏れた自分の声が可愛らしいものだった事に安心していた。
こんな経験はないから、いざ彼とそうした行為に及ぶ時に「変な声だったらどうしよう」とずっと不安に思っていたのだ。
(自分でしてるとは言え・・・気持ち良い時に出る声なんて・・・一緒だよね・・・きっと)
私は彼とエッチをする時にも今みたいな可愛い声だといいなと思って、自分にそう言い聞かせた。
(そ、それはそうと・・・これって・・・)
少しずつ・・・友人が気持ち良いと言うのが解るような気がしてきた。
別に穴の部分とかその他の部分を触っても気持ち良くも何ともないけど、この硬い所・・・豆粒くらいの小さな突起・・・ここを触ると気持ち良いのだ。
「あっ・・・あぁ・・・っ」
意識している訳じゃないのに、声が漏れてしまう。
いくらこんな時間とは言え、これ以上大きな声を出したら、隣の部屋の兄貴に聞こえてしまうかもしれない。
(も、もう気持ち良いのは解ったから・・・やめよう)
さっきから何度かそう思っているのだが、意に反して右手の動きが止められない。
いつまでこの右手を動かせば良いのだろう。
――ガバっ
何だか全身が火照ってきた私は、全身を覆う布団を思い切って捲った。
こんな時間に部屋へ入ってくる人間もいないだろう。
そう思ったのだ。
そうして私は初めて、自分で自分の気持ち良い部分を弄る右手の姿を目の当たりにした。
(こ、こんなに脚・・・開いてたんだ・・・)
自分で思っていたよりも左右に拡げられた脚の付け根・・・その辺りでモゾモゾと蠢く自分の手・・・薄らと生えてきた陰毛の向こうで私の意思とは関係なく動き回り、まるで自分の手じゃないみたいだ。
「あ・・・あ・・・こ、これ・・・き、気持ちいい・・・かも・・・」
私は誰に言うでもなく、ポツリと独り言を言った。
「あ、あ・・・」
何だか最初に触った時よりも、指に絡み付くヌルヌル感が増したような気がする。
それに・・・。
「あっ・・あっ…あっ・・・な、なんか・・・ぁ」
時間の経過とともに強くなってきた快感・・・。
身体の奥底・・・お腹のずっと奥の方から何かが湧き上がってくるように感じる。
そしてそれはどんどんと私の出口・・・ヌルヌルになったアソコへ向けて移動を開始したようだ。
「あっ・・・ひゃ・・・んっ・・・んんんっ・・・うはぁ」
思いがけず、一層大きく甲高い声が出てしまった。
この声は可愛くない・・・。
一瞬そう思ったけど私はそれについてゆっくりと考える余裕はなかった。
今まで感じた事のない快感に全身が支配されて、両脚がピンと伸びて、動かそうと思った訳じゃないのにお尻がビクっと痙攣した。
その時の私は、自分が今「軽くイッた」のだと言う事など、全く知らなかった。
(少しくらい・・・エッチな事させてあげても良いかな・・・)
明日香はボ~っとする頭で、彼氏が自分の身体に興味を持った時に少しくらいなら応じて上げてもいかなと考えるようになっていた。
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