両親と愛美が帰ってきた。
祖父の病状は思っていたよりも軽かったらしく、両親は会社を休んでまで泊りがけで見舞いに来た事を逆に叱られて帰って来たらしい。
(お爺ちゃんらしいや・・・)
僕は僕の中のお爺ちゃん像そのままの出来事に安心して胸を撫で下ろした。
「お兄ちゃんっ」
愛美がノックもせずに僕の部屋に入ってきて、入ってくるなり抱きついてきた。
間違いなく今夜は僕の部屋に来るだろうと予想していたが、いきなり抱きついてくるとは思わなかった。
「ちょっと、愛美・・・」
「いいじゃん・・・1日振りなんだから~」
愛美はそう言いながら僕の胸に顔を埋めてスリスリと甘えてくる。
僕はただ突っ立ったままで愛美にされるがままだ。
「んもうっ・・・お兄ちゃんもギュッってしてっ、ぎゅっって!」
そんな僕に自分の事を抱きしめるように要求する愛美。
僕はギュッとではなかったが何となく愛美の背中へ手を廻して彼女を抱きしめる形になった。
心苦しかった。
昨晩、僕は姉と最後まで・・・姉弟として超えてはいけない一線を越えて一つになった。
全裸のままで眠った僕と姉は、目が覚めた後で再び互いの身体を貪りあった。
そうして食事も摂らずにSEXに耽って、ようやく互いに衣服を身に纏ったのがほんの数時間前の事だったのだ。
「ねぇ・・・お兄ちゃん・・・何かあった?」
愛美はいきなり僕の目を真っ直ぐに見て言った。
「な、何かってなんだよ・・・」
「解んないけど・・・何かあった?」
「何にもないよ・・・たった1日会えなかっただけだろ?そんなに色々ある訳ないじゃん」
「そっか・・・それならいいんだけどさ・・・」
中学3年のクセに一人前に「女の勘」が備わっているらしい。
愛美はいつもと僕の様子が違う事をすぐに感じ取った。
(愛美・・・ごめんな・・・俺・・・)
僕は愛美に申し訳ない気持ちになっていた。
昨日、姉とああなった事で「本当はいけない事なのに姉弟を好きになってしまう」と言う気持ちに気が付いてしまった。
それにそれがどんなに苦しい事なのか・・・その気持ちを相手に打ち明けるのがどんなに勇気のいる事なのか・・・すべてを知ってしまった。
だからこそ、勇気を振り絞って僕に「好きだ」と告げてきた愛美に申し訳ない。
「ね、ね・・・んっ・・・」
愛美は僕に抱きついたままで唇を差出して顔を上に向けた。
――ちゅっ
僕は何も言わずに愛美にキスをした。
申し訳ないと言う気持ちは、僕を愛美の言いなりにした。
このままではいけないと思っていたが、今は愛美の望む事を叶える事でしか罪滅ぼしをする手段が思いつかなかったのだ。
「ねぇ・・・ねぇってば~・・・お兄ちゃん」
「ん?・・・あ、ああ・・・なんだ?」
「もうっ・・・だからぁ・・・今日、するでしょ?って言ったのっ」
「する?」
「そう・・・お兄ちゃんにしばらく手でシテあげてなかったし・・・本当は昨日シテあげようと思ってたんだけど、お爺ちゃんトコ行く事になったし・・・だから今日シテあげるよ」
「あ、いや・・・それは・・・」
愛美は僕が性的に溜まっているだろうと言う事で、今日は僕へ奉仕してくれるつもりでやって来たらしかった。
「ねぇねぇ・・・うれしい?」
僕は、つい数時間前まで・・・それこそもう何も出ないと言うほどに姉とSEXをしている。当然、そんな欲求が溜まっている訳もなく、むしろこのまま寝かせて欲しいと思っていたが、にっこりと笑って僕に手で奉仕したいと言う愛美を前に、無碍にそれを断る事も出来ずにいた。
「嬉しくないの?」
「う、嬉しいさ・・・」
「あんまり嬉しくなさそうだよ~」
「あ、いや・・・愛美・・・その・・・やっぱり兄妹でこう言う事はどうかと思うぞ?」
僕はつい昨晩姉と行為に及んだ事は棚にあげて愛美にそう言った。
「でもお兄ちゃんと愛美は兄妹だけど付き合ってるんだよ?だから良いんだよ、エッチな事しても・・・」
「し、しかしだな・・・」
「お兄ちゃんは愛美のこと嫌いになった?・・・別れたいの?」
愛美が悲しそうな顔になった。
マズい・・・泣かせてしまう。
「そ、そうじゃないよ・・・別れる訳ないだろ・・・だいたい俺たち兄妹じゃないか。別れようったって別れられる訳ないだろ!?」
「兄妹兄妹って・・・兄妹じゃなくて、きちんと付き合ってくれるって言ったじゃん・・・お兄ちゃん、やっぱり愛美のこと妹としてしか見てないんだ・・・」
「それは・・・」
言葉に詰まる。
確かに僕は姉の事は姉以上に思っているが、愛美の事は妹以上には見る事が出来ない。
「お兄ちゃんのウソつき・・・」
みるみるうちに愛美の目に涙が溜まって行く。
「ち、違うって・・・そう言う訳じゃないよ・・・」
僕は思わずそう言う。
「じゃあ、証拠見せて・・・」
「あ、ああ・・・」
――ちゅっ
僕は目の前の愛美にキスをする。
「ダメ・・・そんなんじゃ・・・もう・・・」
しかし、それでも愛美は涙を溜めた目をウルウルとさせ続けた。
「じ、じゃあ・・・どうすれば良いんだよ・・・」
「して・・・」
「え?」
「エッチ・・・しよっ・・・」
「ええっ!?」
愛美の言っている意味が解らないほど、僕はもう子供ではない。
彼女の求める行為はおそらく、数時間前まで姉としていたのと同じこと・・・。
SEXを求めているのだ。
「好きならできるでしょ・・・?・・・エッチ・・・」
「で、でも・・・ほら、姉ちゃんも居るし・・・下には父さんや母さんもいるんだから・・・さ・・・」
「大丈夫だよ・・・静かにするから・・・うるさくしなきゃ滅多に上がってこないでしょ・・・お父さんもお母さんも・・・」
確かに両親が2階に上がってくる事は稀で、静かにさえしていればおそらくバレないだろう。
「で、でも・・・姉ちゃんが・・・」
だが、僕が一番バレたくないのは姉だ。
もし姉に僕が美咲とそんな関係にある事がバレたら・・・そう思うと気が気でない。
「静かにすればお姉ちゃんにだってバレないよ・・・それにバレたって黙っててくれるよ・・・お姉ちゃんなら・・・だって、愛美にあんなエッチな事したんだよ!?お姉ちゃんだって・・・」
理にかなっている。
姉はちょっとした悪戯心とはいえ、愛美とレズ行為に及んでいる。
もし、僕と愛美が何かしていると知っても、それを両親に報告するような真似はしないだろう。
しかし、愛美はそれで良くても僕はそうはいかない。
僕は姉が好きなのだから・・・。
「で、でも・・・」
まだ躊躇う僕の前で、愛美は一枚一枚と衣服を脱ぎ始めた。
僕はただ黙ってそのさまを見続けるしかない・・・。
「エッチ・・・してっ・・・」
やがて愛美は真っ白いショーツ一枚の姿になると僕にそう言った。
姉ほどではないが、中学生にしては存在感のある胸。
普段運動らしい運動は全くしないクセに、きちんとウエストもくびれて女性らしい体型になっている。
姉と違って引き締まった身体ではないが、プニプニとした印象が尚更女の子らしくて可愛い。
「ま、愛美・・・」
「お願い・・・愛美だって恥ずかしいの・・・だから・・・早く・・・」
愛美はそう言うとそのままの姿で再び僕に抱きついてきた。
直に感じる愛美の身体の温もり・・・それが僕の理性をどこかへ連れ去ろうとする。
僕は去って行こうとする理性を必死で引き止める。
「お兄ちゃんだって・・・硬くなってるじゃん・・・」
愛美は僕の股間を触りながら言った。
確かに目の前の全裸になった愛美の姿を見て、昼間あれほど姉と身体を重ねたにも関わらず、僕の股間は硬くなっていたのだ。
その瞬間、どこかへ去って行こうとする理性を僕は捉まえ損ねた。
「愛美・・・」
「お兄ちゃん・・・」
――ちゅっ
僕らは立ったままで唇を重ねると、そのままゆっくりとベッドに座り、そして身体を倒した。
「灯り・・・消して?・・・」
「あ、ああ・・・」
愛美は明るいままで行為に及ぶのが恥ずかしいと言って僕にそう言った。
この時点ではまだ後戻りできたはずなのに、僕は愛美に言われるままに部屋の灯りを消してダウンライトだけにする。
「お兄ちゃん・・・」
薄暗い中で、愛美は両手を広げて僕へそう言った。
僕は最早抗う事もなく、拡げられた両手の中へ身体を倒した。
姉と違って、愛美に抱きしめられても安心感は湧いてこなかったが、そのかわりに失いたくない愛しさを感じる。
「お兄ちゃんのしたいように・・・して・・・」
愛美がそう言ったのが合図のように、僕は彼女の乳房に舌を這わせた。
「はっ・・・んっ・・・」
昨日、姉にそうしたのと同じように僕は愛美へ愛撫を続ける。
昨日から何度も姉と身体を重ねた事で、僕には一定の経験値が蓄積されていたのだ。
「はぁ・・・っ・・・」
愛美は声が出ないように必死で我慢しているようだったが、それでも時折口からは悩ましげな吐息が漏れる。
そしてその吐息は僕を益々興奮させる。
姉とのSEXは総じて彼女がリードする事が多かった。
だが愛美は違う。
僕に何一つ言う事なく僕のされるがままに身を任せる。
それが「男」としての僕の本能をくすぐるのだ。
僕は一しきり愛美の乳房を舐めまわすと、うっとりとした表情になった彼女を見て、唯一残っている衣類・・・白いショーツに手をかけた。
愛美は僕が何も言わなくても、少しだけ尻を浮かせて、僕がそれを脱がしやすいように協力する。
――くちゅ
初めて触れる愛美の女の部分・・・そこはすでに十分に濡れていて、思いがけず卑猥な音が部屋に響いた。
「は、はずかしいよぅ・・・」
愛美は顔を両手で覆って、自分の敏感な部分がすでにヌルヌルになっている事を恥ずかしがる。
「大丈夫だよ・・・気持ちいいと誰でもこうなるんだから・・・」
僕は昨晩の姉のそこが、愛美と同じように快感度合に応じて激しく濡れてくるのを知っていたから、そう愛美に言ってやった。
「うん・・・そうだね・・・」
愛美はそう言うと、少しは恥ずかしさが軽くなったのか、静かに・・・ほんの少しだけ足を開いた。
――ヌルッ・・・くちゅ・・・
僕は初めて触る愛美の秘部を遠慮なしに触った。
「あぁ・・・っ・・・んっ・・・」
「ま、愛美・・・声っ・・・声っ・・・」
「だ、だって・・・気持ちいいんだもん・・・」
「で、でも・・・聞こえちゃうからさ・・・」
「うん・・・頑張って我慢する・・・我慢するから・・・もう、入れて・・・お兄ちゃんの・・・」
「も、もう?」
「お願い・・・早くお兄ちゃんと一つになりたいの・・・」
潤んだ目で僕にそう訴える愛美。
その表情が堪らなく可愛くて、僕は自分の下着をズルリと下げた。
「じ、じゃあ・・・行くぞ・・・痛かったら言えよ・・・あと、声・・・我慢な・・・」
僕は昨日姉に同じことをした時に、階下まで聞こえるほどの大きな声を彼女が上げた事を思いだして、念を押すように愛美にそう告げた。
「う、うん・・・がんばる・・・」
愛美はそう言うと自分の両手で口元を抑えた。
――ヌルッ・・・
僕のモノの先端にヌメヌメとした甘い感触が纏わりついた。
――ヌルルっ
そしてその感触は少しずつ僕のモノ全体に広がっていく。
「むっ・・・!・・・ふっ・・うぅ・・・」
愛美は口を手で押さえる事で辛うじて大声を出すのを我慢している。
「痛いか・・・?・・・」
僕がそう訊ねても、少しでも手を離すと大きな声が出てしまいそうなのか、フルフルと首を左右に振るだけだ。
「もう少しで全部入るからな・・・」
コクコクと細かく頷く愛美・・・そのさまが可愛らしい。
「うっ・・・あぁ・・・ぜ、全部入ったぞ・・」
ようやく僕のモノが根本まで愛美の中に収まった。
愛美にそれを告げると、彼女は会心の笑顔を見せて両手を広げて僕に抱きついてきた。
「嬉しい・・・」
そして僕の耳元で消え入りそうな小さな声でそう言った。
――チクっ
と僕の胸が痛んだ。
まさか昨晩は同じ事を姉としていた等と言う事を愛美は知る由もないし、疑ってすらいない。
それが僕の良心を刺激するのだ。
「はっ・・・んっ・・・」
どうやら愛美も姉と同じで、そんなに強い痛みは感じていないようだで、時折聞こえる小さな喘ぎ声は、どちらかと言うと気持ち良さそうに聞こえる。
そもそも、姉と愛美は2人でそうした行為をしていたし、姉の話を聞く限りでは1回限りでもなさそうだった。
もしかすると、その過程で男性を受け入れた時に痛みをあまり感じなくなったのかもしれない。
「ああ・・・愛美・・・」
僕は僕で、昨晩から今日の昼過ぎにかけて、あんなに姉とSEXをしたと言うのに、やはり気持ち良さは感じる訳で、だんだんと襲ってくる快感に小さく彼女の名を呼んだ。
「お、お兄ちゃん・・・な、中に出すのは困るの・・・」
その気持ち良さそうな僕の声を聞いて不安になったのか、愛美がそう言った。
「だ、大丈夫だよ・・・ちゃんと外に・・出すから・・・」
「うん・・・あの・・・動いても・・いいよ・・・」
「そうか?・・・じゃ、動くよ・・・」
僕は愛美が動いても良いと言うので、ゆっくりと腰を前後させ始めた。
「はっ・・・んっ・・・お兄ちゃん・・・」
「気持ちいいか・・・?・・・」
「うん・・・気持ちいい・・・」
「お兄ちゃんは・・・?・・・」
「ああ・・・気持ちいいよ・・・」
僕はまだゆっくりと腰を動かしているだけだったが、これでも愛美にとっては十分気持ち良かったらしく、彼女は段々と呼吸を荒くしていった。
「も、もっと・・・激しくしても大丈夫だから・・・」
愛美が僕にそう言った。
だが、そのセリフは正確ではあるまい。
正確には「激しくしても良いよ」ではなくて「激しくして欲しい」だろう・・・愛美はそんな顔で僕を見て腰をクネらせている・・・。
僕はその事には触れずに、ただ黙って腰の動きを速める。
普通ならとっくにイッてしまう所だったろうが、姉と何度も身体を重ねた後と言う事もあって、僕はまだもう少し大丈夫そうだ。
「あっ・・・あっ・・・あっ・・・」
だが、声は小さく抑えているが愛美が段々と妖しい声を上げだした。
声の大きさは然程でもないが、声の種類が・・・マズい。
この声は性交時の女の子の声以外の何物でもないから誤魔化しようもない。
「ま、愛美・・・声っ、声っ・・・」
「う、うん・・・解ってる・・・解ってるけど・・・き、気持ちいいん・・だもんっ」
愛美はそう言いながらも小さな声を時折発する。
「お、お兄ちゃんは・・まだ?・・・ま、まだ出ない・・の?」
「も、もう少し・・・」
「ま、愛美は・・・もう・・もうっ・・あっ・・はぁっ!」
愛美は少し大きめの声を出して身体をビクビクとさせる。
これと同じ反応は、今日の昼間に姉も見せた。
昨晩はいくら頑張っても姉がイク姿は見る事が出来なかったが、今日の昼になって少しだけ僕が長持ちするようになった事でようやく姉のイク姿を見る事が出来たのだ。
目の前で身体をビクビクっと震わせて僕にしがみつく愛美の姿は、その時の姉そのものだった。
「はぁはぁ・・・お兄ちゃ・・ん・・・」
自分がイッても尚、自分の中を掻きまわす肉棒に愛美はすぐに再び喘ぎ始める。
僕は声が外に漏れ聞こえていないか心配で仕方がない。
「お、おにいちゃ・・ん・・早く・・早くっ・・・出して・・愛美っ、へ、変になっちゃうぅ・・・」
愛美が可愛らしいアニメ声で喘ぎながらそう言うから、僕もすぐに射精感を感じ始めた。
「あ、ああ・・・俺も・・・もう・・・だ、出すぞっ・・愛美っ!!!」
僕は妹の名を呼ぶと、すぐさま自分のモノを彼女の中から引き抜いて右手を沿える。
そしてそのまま自分の手で前後にモノをシゴく・・・。
――ピュっ・・・ピュっ・・
昼間の間に良いだけ射精した僕には、そんなに大量に吐き出すものは残っていなかった。
少しだけ放たれた白濁液は、呼吸が乱れて大きく上下する愛美のヘソのあたりに少しだけ溜まって流れた・・・。
「はぁ、はぁ・・・お兄ちゃん・・・ありがと・・・」
僕が放出後の疲れで、愛美の隣にドサリと身体を倒すと、彼女は嬉しそうに小さな声でそう言った。
「何が・・・?・・・」
「エッチしてくれて・・・ありがと・・・」
僕は姉のことが好きだ。
姉と一緒にいると安心するし、彼女に抱きしめられる事は僕にとって最高の幸せだ。
なのに、こうして隣でいじらしい事を言ってにっこりと笑う愛美を見ていると胸が熱くなる・・・どうしようもなく愛美の事が愛しい気持ちになる・・・。
(ああ、俺・・・どうしたらいいんだろ・・・)
僕はその答えを見つける事も出来ないままで眠りに落ちた・・・。
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