「大丈夫ですか?」
「あ、はい・・・もう大丈夫です。ご迷惑をおかけして・・・あの、僕のズボンはどこに?」
「コーヒーのシミは落ちにくいんです。今、シミ抜きしたばかりですから・・・もう少しお待ちください」
(間抜けだなぁ・・・)
健太は心底落ち込んだ。
ようやく今日1軒目のお宅へ上がり込み、おそらく契約してくれるであろう所まで来たと言うのに、今はトランクス1枚の情けない姿で他所のお宅のソファにチョコンと座っている・・・こんな間抜けな事があるだろうか・・・。
「シミ抜きまで・・・そんな事まですいません・・・」
「いえ・・・あ、余計なお世話だったかしら・・・奥様にしてもらえば良かったわね」
「いえ・・・僕、独身ですから・・・」
「じゃあ、彼女に・・・」
「あ、いや・・・そんな人も居ませんし・・・助かりました・・・僕、シミ抜きなんてした事ないし・・解らないので・・・きっとクリーニングに出してお終いです」
「まぁ、勿体ないわ。ちょっとシミになった位でクリーニングなんて」
彼女はそう言って笑った。
(可愛いなぁ・・・それに優しい・・・こんな人が彼女なら良いのに・・・)
健太は情けない格好のままでそんな風に思いながら向かい合って座る人妻を眺めた。
無言で彼女を眺めていると、どうしても良からぬ所に視線が行く。
最初はコーヒーを飲む彼女の口元を見ていた。
普通にコーヒーを飲んでいるだけなのに、カップに触れる唇が艶めかしく見える。
その後で、首筋や衣服を持ち上げる胸の膨らみ、そこからキュッとクビレたウエストまでのライン・・・。
そして女性らしい丸みを帯びたお尻へ視線が移動する・・・。
そうして引き締まった脚をズボン越しに眺めた後で、さっき玄関先で見た薄着の彼女を想いだす・・・。
「あ、あの・・・」
その時、彼女が健太に向かって声をかけた。
「あ、はい・・・」
「そ、それは・・・その・・・私が彼女は居ないのか・・・なんて訊いたせいでしょうか・・・?」
「え?・・・なにがですか?」
「あ、いや・・・だから・・・その・・・それ・・・」
彼女は「それ・・・」と言いながら健太の方を指さした。
その指の先を辿るようにして彼女の指し示す場所を見る・・・。
(し、しまった!・・・)
そこには、トランクスを大きく盛り上げてテントが張っている・・・。
健太は、目の前の人妻の薄着姿を想像して1人勃起してしまっていたのだ。
(ズボン履いてないんだった・・・ああ、せっかくの契約がこれで無しだ・・・)
健太は顔面蒼白になりながらそう思った。
「すいません・・・その・・・違うんです・・・奥さんの・・・」
「私の・・・?・・・」
「はい・・・奥さんのさっきの玄関での姿を思いだしちゃって・・・そしたら・・・」
健太は仕方なく正直に言った。
今更格好をつけても仕方がない・・・そう思ったからだ。
彼女は見る見る顔を赤くして、そのまま無言で立ち上がった。
そしてツカツカと健太のズボンが干してある所まで歩く。
(怒らせちゃった・・・帰ろう・・・)
健太がそう思っていると、彼女がズボンはそのまま・・・干したままで再びこちらへ戻って来る。
そして、今度はテーブルを挟んだ向かい側ではなく、健太の足元へ跪いた。
「私の・・・せいなんですよね・・・これ・・・」
それから彼女は、トランクスの上からガチガチに勃起した健太のモノを優しく撫でた。
「あ、え?」
「私のせいで・・・こうなったんですよね・・・」
「え、ええ・・・まぁ・・・その・・・何ていうか・・・すいません」
「いいんです・・・ズボン・・・乾くのにもう少しかかりそうだから・・・このままじゃズボンも履けないでしょ?」
彼女はそう言うと、トランクスの前に開いた穴から健太の勃起した男根を引っ張り出した。
それから、それを優しく握るとすぐにゆっくりとした動きで上下に扱きだす。
「お、奥さん・・・それは・・・」
「責任・・・とらなきゃ・・・ね・・・」
健太は何が何だかわからない。
さっきまで最悪の展開だと思っていたのに、今はその人妻が怒る所か自分のモノを手で扱いているのだ。
――ヌルッ
混乱する健太の股間を暖かくヌルッとした感触が襲った。
その感触に驚いて、彼は自分の股間へ視線を移す。
「んっ・・・むぅ・・・っん・・・ぷはぁ・・・んっ・・んっ・・・」
そこには、彼女が自分のモノを舐めまわす卑猥な光景が広がっていた。
ベロベロと舌を突き出して男根全体を舐めまわしては、パクリと咥えて頭を上下させる・・・そうして息苦しくなると一旦口内から男根を出して、大きく呼吸してから再び同じように舐め廻す・・・。
「あ、ああ・・・奥さん・・・」
健太は混乱した頭のままで・・・それでも確かに感じる人妻のフェラチオテクニックに酔いしれていた。
「んっ・・・ふっ・・・こ、このまま・・・出しても良いですから・・・ね・・・」
人妻は可愛い笑顔を見せて・・・しかし、舌先はグロテスクな男根に触れたままでそう言った。
「あ・・・いや、でも・・・なんで?・・・」
健太は当然の疑問を口にした。
何でこの人妻は、今日初めて会った・・・しかも「物を買わせよう」と言うセールスマンである自分にフェラチオをするのか・・・?・・・当然の疑問だ。
「らって・・・安川はん・・・放っておけないから・・・」
彼女はそれでも健太のモノから唇を離さないままでそう言った。
「放っておけないって・・・どう・・・うっっ!」
健太はその意味を訊きかえそうとして途中で言葉を詰まらせた。
目の前に跪く人妻のフェラチオが一段と激しさを増し、ソファが軋むほどの勢いでその頭を上下させ始めたからだ。
(す、すげぇ・・・っ・・・)
健太とて、童貞と言う訳ではなかった。
大学の時にはそれなりに彼女も居たし、普通に性体験もしている。
(人妻はやっぱ違うなぁ・・・)
しかし、目の前で惜しげもなく口技を見せつける彼女は、これまで健太が体験したどんなフェラチオよりも気持ち良かった。
「お、奥さん・・・僕・・・もう・・・」
健太は口内に出しても良いと言う彼女の厚意に甘える事に決めて、そう言った。
ところが、彼女は今の今まで激しく口を使って攻め立てていた健太のモノを突然口から離してしまった。
(な、なんで・・・)
あと少しでイケそうだった健太は、そう思う・・・。
「あ、あの・・・奥さん・・・?・・・」
しかし「もう少しでイクところだったのに・・・」等と文句を言える立場でない事は十分に理解していたから、健太は控えめに人妻にそう言った。
「やっぱり・・・口に出すのは止めにしました・・・」
「そ、そんな・・・」
健太は心底残念がった。
こんな・・・中途半端に止められるなんて・・・そう思ったのだ。
だが、健太は残念がる事などなかった・・・。
――ギシっ・・・
ソファが少し軋んだ。
目の前の人妻が健太の目の前で、ズボンとショーツを脱ぎ捨てると、彼が驚く暇も与えないほど、あっと言うまにソファに座る健太の上に跨って来たのだ。
「入れちゃいます・・・ね・・・」
「あ、でも・・・そんな・・・」
「大丈夫・・・私、生理の周期は規則正しい方なんです。今日は・・・そのまま・・・大丈夫な日ですから・・・」
健太はそう言う事を言おうとした訳ではなかったのだが、彼女はそれだけ言うとすかさず自分の腰を、そそり立つ彼の男根に向けて下ろした。
――グチュッ・・・
すぐに健太のモノは暖かい肉壁に包まれる。
その壁にはヌメヌメとした液体が万遍なく塗り込まれていて、目の前の人妻が彼をフェラチオしながら興奮していたのだと言う事が解る。
「あぁ・・・奥さん・・・気持ちいい・・・」
彼はそう一言呻いたが、彼女の耳にそれは届いたのかどうか・・・人妻は何の返答もせずに、健太のイチモツが自分の中にすべて収まったかと思うと、彼の首に両手を廻してしがみ付き、膝をついたままで腰を前後に動かし始めた。
――ギッ・・・ギシッ
彼女の腰の前後に合わせて、時折ソファが軋む。
目の前で気持ち良さそうな顔をして腰を振る彼女は、おそらく健太よりも年下だろう。
だが、その愛らしい顔を近くで見ても皺ひとつない所を見ると、そうそう年齢が違っているとも思えない。
そんな事を思っているうちに、彼女の腰の前後は益々激しくなっていった。
もともと、人妻のフェラチオテクニックに陥落寸前だった健太は、すぐさま射精感を感じた。
だが、まだイク訳にはいかない。
目の前では恍惚とした表情を浮かべて腰を振る女・・・彼女はまだ満足していないだろう・・・そう思ったからだ。
「あっ…あっ…ああっぁぁっっ・・・はぁっ・・んっ」
可愛らしい顔からは想像も付かないイヤらしい腰使いを続ける彼女の額にはうっすらと汗が浮かんできた。
健太は堪らなくなって、Tシャツで隠れた彼女の乳房を触るべく、それをたくし上げる。
ブラジャーを外したかったが、彼女が激しく揺れているものだから上手く外せない・・・。
彼は仕方なく、ブラジャーを強引に上へズラして彼女の乳房を露わにした。
近すぎる為に良く観察できないが、なかなかの美乳だ。
それに・・・キレイな色の乳首・・・。
健太はその乳首を両手でそれぞれに摘まんだ。
「あっ・・・あ・・・ひゃ・・・っん!・・・」
人妻は大きく反応した。
乳首への刺激がスイッチになったのか、彼女は今まで膝をついた姿勢で健太に跨っていいたが、今度はその膝を立てて、和式トイレに座るような格好になると、大きく尻を上下に揺さぶりだした。
――パンッパンッ・・・
彼女が尻を上下させて、健太の男根に振り下ろす度に肉がぶつかり合う音が、居間に響く。
「あっん、あっん・・・あっ・・あっ!」
それに呼応するように大きく喘ぎだす人妻・・・こんなに可愛らしい人妻が、まるで排泄する時のような格好になって自分の尻を健太の男根に打ち付ける姿が健太をより一層興奮させる。
「うっ・・あ・・・お、奥さん・・・もうっ・・・僕っ!」
大きく尻を上下させる刺激が気持ち良いのは彼女だけでなく健太も同じだった。
彼はもう射精しそうだと彼女に告げる。
「ま、待って・・・もう・・少し・・・もう少しでっ・・い、イク・・から・・あっ!」
――パンッパンッパンッ
一際激しく小奇麗な新築一軒家の居間に響く音・・・。
「あっ、い、イクっ・・・イクッ・・・」
「ぼ、僕も・・・もう・・で、出るっ」
殆ど同時に最後の時を迎えようとする2人。
「あ、イクイクイク・・・イクッ・・ぅぅぅっ!!!」
「うっ・・・!!!」
健太は、彼女がイクのを見届けるやいなや、即座に堪えていた欲望を人妻の中へ吐き出す。
今、汗だくになって何とも卑猥な格好で身体をビクつかせるこの女には夫が居て、もう数時間もすればココに帰ってくるに違いない。
そうしてもしかしたら、今晩この女と一線交えるかもしれない。
もしかしたら、昨晩、彼と彼女はSEXをしたかもしれない。
目の前にいる可愛らしい女は健太のものではなく、その男の妻なのだ。
その彼女とコンドームも使用しないままで繋がり、今まさに健太は彼女の中に大量の精液を注ぎ込んでいる・・・そんな事を考えると、尚更彼の射精は止まらない。
(こ、こんなに大量に出した事ないかも・・・)
健太自身がそう思うほどに、彼は人妻の中に大量の白濁液を注ぎ込んでいた・・・。
※※※
「あの・・・奥さん・・・なんでこんな・・・」
ティッシュで股間を拭いて、トランクスを履きながら、健太は目の前で同じように身なりを整える人妻に訊ねた。
「うふふ・・・だって安川さん・・・何か放っておけなくて・・・それに・・・」
「それに・・・?」
「お口でしてる時にビクビクするのも可愛くて・・・うふふ・・・誰にも内緒よ・・・」
「も、勿論です!・・・そ、それで契約のほうは・・・」
「大丈夫よ・・・夫にお願いして、買うわ・・・安川さんのお水・・・」
「あ、ありがとうございますっ!」
「安川さんから買ったら、安川さんが担当になるのよね・・・」
「はい。何でも言いつけてください!」
「うふふ・・・じゃあ、お水は宅配じゃなくて、安川さんが届けてくれます?・・・時々で良いから・・・」
「あ、それは・・・それがご希望であれば勿論、そうさせて頂きますが・・・」
「うふふ・・・お水届けに来たら、またコーヒー飲んで行ってね・・・ズボンに零しても、私がシミ抜き・・・してあげるから・・・」
「あ、はいっ!」
(このお宅へ水を届ける時には少し時間に余裕を持ってお邪魔した方が良いな・・・その方が楽しめそうだ・・・コーヒー以外にも・・・色々と・・・)
健太はそんな事を考えながら、3日後の同じ時間に契約書を交わす約束をしてこの家を後にした。
(今日の契約は1件だけだったけど、とびきりの契約だったな・・・)
健太は大満足でそのまま帰社した。
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