カメラとパソコンを接続した僕は、カメラ側のバッテリーが残り少ない事に気が付いた。もう一つ持たせた方のバッテリーも確認したけれど、こちらはすでにLowの表示だ。
(結構大容量のバッテリーなんだけどな)
それだけ、この一晩で、2人が濃密な時間を過ごしたと言う事だろう。僕は仕方がなく、カメラの方はACアダプタに接続して、コンセントから電源を得ながら映像を再生する事にした。
最初に映ったのは、まだ明るい室内だった。
「たぶん、これで録画されてると思うんですけど」
坂井君の声が入っているが、画面はあらぬ方向を映していて妻の姿はそこにない。
「奥さん、操作詳しいですか?」
「私は、機械は全然ダメなんです」
「そうっすか、いや、多分コレで大丈夫っすよ」
「撮れてないと・・・困る」
「そうっすよね」
恥ずかしい姿をカメラに撮られるのなんてイヤなはずなのに、今日は撮れていないと困ると言う綾乃。それはそうだろう。撮れていないと、何のためにこの若者に貸し出されたのか解らない。
「ちょっと、試験的に・・・いいっすか」
坂井君がカメラを綾乃に向けた。
出かけた時のままの格好で立ちすくむ綾乃が画面に映る。どうやら、今、彼の部屋に到着したばかりのようだ。
「はい?」
「いや、ちょっと、口でなんて・・・ダメっすか」
「・・・・・」
「あ、いくらなんでも、今着いたばっかなのに、イヤっすよね、すんません」
しかし、画面に映る綾乃は外着を脱いで、床に置く。
それからカメラに向かって近寄ってきた。
「脱がないと・・・出来ないですよ」
そう一言言う綾乃。
「あ、マジっすか、してくれるんすか?」
「口だけ・・ですよね」
「そうです、そうです」
「こんなに明るいから、私は脱げませんけど・・・」
「いいっす、いいっす、脱がなくても、昨日から、めっちゃ我慢してたんですよ~、実は」
「・・・・・」
「あ、奥さんを迎えに行く前に、シャワーはちゃんと入ったんで不潔じゃないですから」
「そう・・・ですか」
――ゴソゴソ
と衣擦れの音がして、画面がぐらぐらと乱れた。
「じゃ、お願いしていいっすか」
それが落ち着くと、再び綾乃の姿。
その綾乃が、床に座っている彼の股間へ向けて、ゆっくりと顔を近づけると、やがてギンギンに勃起した坂井君のモノも画面に映った。
その男根を、何の躊躇いもなく右手で握る妻。
そのまま2~3回、準備運動のように右手を上下させた後、やはり躊躇う事なく、口をそこへ近づけて舐め始めた。
「おぉ・・・ヤバいっす」
僕のようなオヤジには解らなかったが「ヤバい」は「スゴい」と言う意味でも使うらしい。この場合の「ヤバい」は「スゴい」と言う意味なんだろう。いくら溜まっていても、ひと舐めで射精はすまい。
画面がボヤける。どうやら、カメラを妻の顔に近づけ過ぎのようだ。
(おいおい、ちゃんと撮れてるか確認しろよ)
ボヤけた画面を見ながら、今となってはどうしようもない事に憤る僕。
「あ、あの・・・」
フェラチオを中断して、妻が坂井君に声をかける。
「はい?」
「近いです・・・」
「何が?」
「あの、カメラ・・・近すぎます・・・」
妻にしてみれば、あまりにも接写されるものだから恥ずかしかったのだろうが、結果的にその指摘のお陰でちょうど良い距離感に戻ったカメラ。
再び、画面には坂井君のモノにレロレロと舌を這わせる妻の姿がハッキリと映るようになった。
ハーモニカのように男根を横に咥えては舌を忙しなく動かす様が映っている。その手順は僕に妻が奉仕してくれる時と寸分違わない。
目を瞑り、ひたすら舌で男根に刺激を与え続ける妻の姿。
一見すると淡々とした作業のようにも見えるが、それがまた「当たり前にフェラチオしている」ように僕の眼に映って興奮する。
――チュッ、ジュポっ
しばらく、舌先で坂井君のモノを舐め続けていた綾乃は、ややもすると、当たり前のように彼のモノの亀頭部を咥えた。
――チュっ、ジュっ・・・チュポっ
ゆっくりと頭を上下に動かし始める妻。少しずつ刺激を強くしているのは、徐々に凹み始める妻の頬を見れば解る。
「おっ」
ずっと無言だった坂井君が、妻の頬がかなり凹んだあたりで呻く。それだけ刺激が強くなっていると言う事だろう。
言い忘れていたが、今、画面に映っている妻はカラーだ。
坂井君の部屋は明るいから、当然のことながらナイトビジョンにする必要などなく、自然な日の光に照らされて、男根を咥える妻の姿がハッキリと映っている。
考えてみれば、僕にですら明るい場所でこうした事をするのを嫌う妻が、あっさりと煌々とした日の光の中で、他人のモノを咥えているのが不思議だ。
――ジュッポ・・・ジュポっ
そんな事を考えながら画面を凝視している間に、妻のフェラチオはさらに勢いを増し、凹ませた頬で坂井君のモノを吸い上げはじめた。
そうして、そのまま頭の上下が徐々に早くなっていく。
――クッチャ、クッチャ・・・
ガムでも噛んでいるような音を響かせながら、大きく頭を上下させる妻。大きなストライドでフェラチオするものだから、比較的近めの位置から撮影している影響で、画面から一瞬妻の頭部がはみ出すほどだ。
「あぁ、奥さん、ヤバいっす・・・もう」
ひたすらヤバいを連呼するようになった坂井君。
この「ヤバい」が「イキそうだ」と言う意味である事は、時折、ビクビクと腰を震わせる彼の様子から簡単に想像できる。
「奥さん、このまま、いいっすか」
坂井君が妻に口内射精の承諾を求める。
――ジュッポ、ジュッポっ・・・
「んはぁ・・・」
一旦、口内から怒張したモノを吐き出し、急いで頷いてから、再び咥え直す妻。
ヌロっと妻の口内から出てくる男根は、いつものナイトビジョンで見るのとは違ってグロテスクに映る。
それを、躊躇いもせずにすぐにヌルリと口内におさめ直す最愛の妻。
――ジュッポ、ジュッポ、ジュッポ・・・
それから、彼を果てさせるために、一際激しく頭を上下させる。
(まだ、本気じゃないかな・・・)
画面にはこれ以上ないくらいに卑猥な我妻の姿が映っていたが、僕はそう思った。
彼女の本気のフェラチオは、限界まで強く男根に吸い付くから、もう一段本気になると、音があまりしなくなるのだ。
その刺激はすごく強くて、慣れないと痛みすら感じるかもしれない。
画面の中では一心不乱に頭を上下させている妻の姿。
しかし、それでもまだ、妻は前後不覚になるほどの興奮状態にない事は、その事からも容易に想像できた。
「奥さんっ、出ますっ」
それでも、射精感を訴える坂井君。
彼はまだ若いし、最初のセリフを聞く限り、この日のために溜めていたようだから、知人の人妻が夫公認でフェラチオしてくれていると言う状況も相まって、射精感に襲われたとしても責められない。
「イキますよ・・・イク・・・っ・・・んっ」
一瞬、画面がビクリと乱れた。
それから、坂井君の男根の先端部を咥えたまま、目を瞑り身動ぎもしない妻の姿。
ちょっとだけ、チュウ、チュウと液体を吸い上げるような唇の動き・・・。
何を口内に吸い上げているのかは明白だ。
そんな妻の姿がやけに長く映し出されているのは、それだけ大量の精液が、時間をかけて彼女の口内に放たれている証拠だろう。
――ゴトゴトっ
かなり長めに、その姿が映された後で、カメラは床に置かれたようで、不快な音とともに何か訳のわからない光景が映し出される。
(撮影したらスイッチを切れよ・・・バッテリーが勿体ないじゃん)
僕はそう思ったが、すぐに坂井君の判断に感謝する事になった。
「ちょっと、待ってください・・・ティッシュ、ティッシュ・・・」
坂井君の声だけが入る。
「あ、これ、どうぞ」
彼がそう言うと同時に、ゴトリと再び音がして、今度は妻の姿が画面に映った。
出かけた時のままの姿ではあるが、口の中には明らかに何かを溜めているようで、頬が少し膨らんでいるように見える。
「じゃ、ここに吐き出してください」
そう言いながら、画面にはティッシュを持った坂井君の左手だけが映る。右手でカメラを構えているのだろう。
そのティッシュを受け取ろうと、手を延ばす妻。
「あ、じゃなくて、俺、このままティッシュ持ってるんで、ここに吐き出してください」
それを制止して、そう言う坂井君。
「んん~っ」
何かを訴えたいようだけど、口の中には大量の精液が溜まっていて、思うように発言できない妻。
「いいですよ、ここに吐き出して」
お構いなしに、差し出した自分の手の平上のティッシュに精液を吐き出せと言う坂井君。
「じぶんれ、れきまふ」
口内の精液を零さないように、そう言う妻。どうやら、自分で吐き出すからティッシュを貸せといいたいらしい。
「奥さんの口から精液出るところも撮って、孝介さんに見せますから、そのまま吐き出してくださいよ」
そんな妻に対して、事もなげにそう言う坂井君。
(なるほど、そう言う事か)
ここに至って、彼が何をしようとしているのか察する僕。
それでも、妻は終始、首を振って「イヤイヤ」とジェスチャーを取る。
「大丈夫ですって」
何が大丈夫なのか解らないが、そう妻を説得する坂井君。
少しの間、そんな押し問答が続いたが、長く口内に精液を留めておく事に限界を感じたのか、最後には妻は差し出された彼の手の上のティッシュに精液を吐き出した。
――ドロリ
としか表現できないような様子で、妻の口内から流れ出る精液。
――ドロリ・・・ドロリ
しかも、それは僕が思っていたよりも大量で、3回ほどに分けて妻の口内から流れ出る。
(あんなに大量に・・・)
さすがに驚く僕。
彼の若さが羨ましい。
結局、綾乃の口から流れ出た坂井君の精液は、差し出された彼の左手だけでは収まらず、さらにドロリと床に流れ出た。
「うわっ」
彼の慌てた声とともに、カメラは床に置かれ、シュッ、シュッと言う、ティッシュを箱から引き出す音を最後に、映像は一旦止まった。
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