「あっ・・やっ・・・」
別にコッソリと移動した訳でもないのだが、快感の余韻に惚けていた妻は、僕が彼女の足元に移動した事に気が付いていなかったようで、実際に彼女の秘部を舐め始めて、初めてその事に気が付いたようだった。
「あぁ・・・んっ」
妻が腰をクネらせる。
ちょっと逃げるような仕草を見せたから、僕は両手でガッチリと妻の腰を固定して舐め続ける。
――ジュルジュルっ
いつもはあまり音を出さないけれど、今日は雰囲気に飲まれて、そんなイヤらしい音も響かせながらクンニする僕。
視界の端で何かが動いた。
妻の脚元に居た野本さんが、元居た場所に戻ったようだ。
(たしかに、あの位置じゃ。俺のケツしか見えないもんね)
妻のアソコが見易い位置にいた野本さん。僕がそこを舐めるために移動したものだから、今度は僕のケツを間近で見る事になってしまった。
当たり前だが、そんなもの誰も見たくもない。野本さんは黙って、妻のイヤらしい姿が見える位置に移動したのだ。
――ジュルっ・・・ピチャピチャっ
「あっ・・・あぁぁっ」
「すげっ・・・どんどん溢れてくるわ」
意地悪のつもりじゃなかった。本当に、いつも2人で行為に及ぶときと比較しても、すごい濡れ方だと素直に思った事が口に出てしまっただけだ。
「い・・・や・・・ぁ・・・」
それを、意地悪だと受け取ったのか、それとも自分でもいつも以上に感じている事を自覚していたのか、妻は恥ずかしそうにそう言いながらも腰をクネらせた。
――ジュルジュルっ・・・
「あっあっ・・・あぁぁっ」
「ホントだって、後から後から・・・ほら・・すごいよ・・綾乃・・・」
「ぁああぁぁ・・っ」
「綾乃も・・もしかして・・・興奮してる?」
僕は恐る恐る彼女に訊ねてみる。
「ち、違うっ・・・もんっ・・・あっ」
「でも、いつもより濡れてるよ・・・すごい」
「・・・そ、それは・・・こ、孝介が・・・する・・からぁ」
「俺、いつも通りにしてるだけだよ?」
――ジュルっ・・・ジュルルっ
「あっ・・・あぁぁぁっんぅ」
それ以上、妻は何も言わなかった。何も言い返さない事が、いつも以上に感じているのだと言う事を認めたように思える。
――チュっ・・・レロレロレロっ
僕は派手な音をたてるのを止めて、彼女の一番敏感な核へ吸い付いて、舌を全力で動かした。妻はいつもこれで果てるのだ。
「あっ・・・あっあっあっ」
一度果てた妻は2度、3度といつもおもしろいように果てる。どうやら、一度イクと身体が「イキやすい」状態になるらしい。
「あっ・・・あっあっあっ・・・だ、ダメ・・・イキ・・そう」
今度はそうやって、いつものようにイキそうだと僕に教えてくれる妻。野本さんが見ている事を忘れた訳ではないのだろうが、段々とセックスの世界に没頭してきたのではないだろうか。
――レロっレロレロっ・・チュぅ
「い・・・イク・・よ・・・イク・・・・・」
――レロっ、チュっチュっチュっ・・・レロっ
「・・・イク・・・イク・・・イクぅ・・っっ」
ビクビクっと妻が震えた。両脚の太ももで僕の頭は強く挟まれる。
――ビクッ・・・ビクッ
「んぅ・・・あぁ・・はぁはぁ」
パタリと力が抜けて落ちる妻の両手。曲がっていた膝もスルっと延びる。
再び果てて脱力する妻。
いつもなら、ここで妻の頭を撫でながら少し休んで、今度は妻が僕に奉仕する。
(飛ばしちゃおっかな)
でも、今日は妻が僕に奉仕する過程をとばしてしまおうかと思いつく。
せっかく、妻が快感の世界に片足を突っ込んでいる。それは、野本さんの目の前だと言うのに派手に2回も果てた事が証明している。
妻はMっ気があるから、普段はフェラチオしているだけでも濡れてくるのだが、それでも今日はその過程を飛ばした方が得策じゃないかと思うのだ。
(フェラしてる間に醒めちゃったら困るしな・・・)
「よしっ」
思わず声が出てしまったが、それには構わずに肩で息をし続けている妻の両脚を、僕は持ち上げた。
「え?・・・なん・・・え?」
その姿勢で「挿入されそうになっている」と察する妻。いつもと手順が違う事に戸惑っているのだろう。
「入れるよ・・・」
妻の戸惑いを他所に、一言だけそう言って、男根の先端部をヌルヌルになった秘部に沿える。
「あ・・・待っ・・・私・・まだ・・・あぁぁっ」
何かを言っている妻に構わずに、一気に根本までガチガチになった男根を捻じ込んだ。
悲鳴のような喘ぎ声を一つあげる妻。と、同時にブルブルっと小さな身震いを一つ。
まだイキやすいままの身体にいきなり侵入してきた男根が、彼女を小さく果てさせたのだろうか。
手順は違っても、いつも通りの正常位からコトを始める僕と妻。傍らには友人夫婦のセックスを眺める野本さん。
「あっ・・・あっあっ」
眼下には恥ずかしいやら、気持ち良いやら、訳が解らない様子で床に着いた僕の左手にしがみ付く妻。
――ヌッチュ、ヌッチュ・・・
充分に濡れた妻の秘部は、僕のモノが出し入れされるたびに卑猥な粘着音を響かせる。
(やべっ・・・気持ちいい・・・)
僕は少し焦った。
コンドームを装着せずに挿入した事で思った以上の快感が僕を襲っていたのだ。別に気持ち良いのは悪い事ではないのだが、このままでは妻が行為に没頭しだす前に自分が果ててしまいそうだ。
僕達夫婦はコンドームをせずに行為に及ぶ事が多いから、生挿入の感触にも慣れているはずだった。
(いつもと何が違うのかな・・・)
理由は解らないけれど、確実なのは「いつもより気持ち良い」と言う事・・・。
でも、僕に抜かりはない。静かに手を延ばして布団の下へ手を延ばす。
コンドームは準備してあった。
こうなる事を予想して準備した訳じゃないけれど、もしかしたら野本さんも妻に挿入するような事があるかもしれないと、万一のために準備していたのだ。
――クッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ・・・
僕は前後に腰を動かしながら、コンドームの包みを開ける。
――グチュっ
そして男根を一旦抜いて、素早く装着する。
――グチュチュっ
それから、すぐに妻の体内へ男根を戻した。
「あっ・・・あぁっ・・・あっ」
妻は僕がコンドームを装着した事に気が付いているのか居ないのか解らないけれど、変わらずに喘ぎ続けている。
(大丈夫そうだ)
僕はと言えば、どうやらコンドームを装着した事で、ある程度射精のタイミングはコントロール出来そうだ。
「あっあっ・・・あっ」
――ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ・・・
僕のモノが出し入れされる度に響くイヤらしい音は、コンドームを装着した事で多少減ったような気もするけれど、野本さんの耳まで届く音量である事に変わりはない。
「綾乃・・・気持ちいい?」
「・・・・あっ・・・あぁ・・う・・ん」
眼を細く開けて、小さく消え入りそうに「うん」と返答する妻。
段々といつも通りの反応が帰ってくるようになってきたから、行為に没頭しつつあるのだろうと思う。
僕はグイッと妻の両脚を持ち上げて、これでもかと言うくらいに屈曲させた。やや窮屈に見えるこの態勢。しかし、妻はこの格好で突かれる事を好んだ。
僕は普通の態勢で大き目なストライドで腰を動かしている方が気持ち良かったけれど、今、この態勢にしたのには訳があった。
(今日も言うかな・・・)
いつも妻が、この態勢で突かれている時に言うセリフがある。自らは絶対に言わないのだが、僕に訊ねられると言ってくれる・・・そんなセリフなのだが、僕は目を潤ませながら妻がこのセリフを言うのを、ことの他気に入っていた。
――ヌチュ、ヌチュ、ヌチュ・・・
「あっ・・・あぁっ、あぁっ」
他の人が聞いても何とも思わないのだろうが、僕にとってはツボのセリフ。それを野本さんにも聞かせたいと思っていたのだ。
「綾乃・・・気持ちいい?」
「あっ・・・あっ・・あっ、んっ・・うん」
「どこが気持ちいい?」
「・・・・・」
妻は恥ずかしがりだから、例え僕と2人きりの行為でも、相当僕がしつこくお願いしないかぎりオ○ンコなんて、そのものズバリなセリフはまず言わない。
「どこが気持ちいいの?」
「・・・く」
「え?」
「・・・奥」
このタイミングで、思い切り強く腰を打ち付ける。
「あっ・・・あ、あ、あ・・・お、奥ぅ・・・奥に当たって・・・」
この「奥に当たっている」と言わせるのが僕のツボだった。
「どこ?どこが気持ちいいの?」
尚も激しく腰を打ち付けながら訊ねる。
「奥・・・奥ぅ」
オ○ンコとは言えない妻は繰り返し「奥、奥」と訴える。
「奥が・・・どうなの?」
「お、奥ぅ・・・に当たってる・・・」
「奥に当たると気持ちいいの?」
「うん・・・うん・・・あぁっ」
――ヌッチュ、ヌッチュ・・・
「ほら、コレ・・どう?当たってる?気持ちいいところに当たってる?」
「うん・・あぁ・・あ、当たって・・るぅ・・・き、気持ちいい所・・当たってる・・よ」
「どこに当たってる?」
「あ、あ、あっ・・奥・・奥・・に当たって・・・っ」
(聞こえたかな?)
僕は僕のツボであるこのセリフを野本さんがどう聞いたか興味があったから、チラリと彼の方へ視線を向けた。
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