(やっぱ昨日のは聞こえてただろうな・・・)
僕は1人ベッドの端に腰掛けて考えていた。
昨日姉とはSEXをした。
あまりその事を愛美に知られたくないと思ってはいたが、時折姉の口から漏れた大きめの喘ぎ声は愛美の部屋くらいなら聞こえたかもしれない。
愛美は僕の事をどうやら本気で好きなようだ。
それなのに僕が自分ではない女・・・とは言っても姉な訳だけど・・・そこへSEXをしに行ったと言う事を知った愛美はどう思うだろう。
少なくとも良い気分ではあるまい。
また怒っているかもしれないし、最悪再び口も利いてくれなくなるかもしれない。
(でもなぁ・・・したいしな・・・今日も・・・)
だが、一度知ってしまったSEXの快楽は、例えそれが姉妹相手だとしても僕の心をガッチリと捉えていて、今更オナニーで我慢するなんて事は出来ない。
(だって・・・ちょっと歩けばエッチさせてくれる女の子の部屋に行ける環境だし・・・さ・・・)
僕は誰ともなく1人でそんな言い訳を考えてみる・・・。
「ええいっ!悩んでいても仕方がないっ!」
僕は1人そう雄叫びをあげると自分の部屋を出て、愛美の部屋をノックした。
――コンコンっ
思い切ってノックする音。
今日、僕が愛美の部屋へSEXをしに行く事は姉も承知しているはずだから、このノックの音が彼女の部屋まで聞こえても構わないのだ。
「・・・はい」
中からは決してご機嫌の良くない愛美の返事が聞こえる。
「あ・・・俺・・・入っていいか?」
「入れば・・・?」
やっぱり怒っているようだ。
「あ・・・その・・・寝てた?」
愛美の部屋は煌々と明かりが点いていたし、小さく音楽もかかっていたから眠っていない事は明白だったが、僕は話のとっかかりとしてそう訊ねた。
「寝てないよ・・・起きてた」
「そ、そっか・・・良かったよ・・・」
「なんで?・・・起きてたらエッチが出来るから?」
「あ・・・その・・・まぁ・・・」
「昨日はお姉ちゃんの部屋に行ってたんでしょ・・?」
(やっぱりバレてたか・・・)
「あ、ああ・・・うん・・・」
「なんで!?・・・どうして愛美の部屋じゃなくてお姉ちゃんの部屋に行ったの?」
愛美は予想通り、そこが引っかかっているらしくそう訊ねてきた。
僕は予想した展開に淀みなく彼女へ返答する。
「いや、俺も迷ったんだけどさ・・・どっちから先に行くか決めてなかったから、とりあえず年齢順で行ってみたんだよ・・・」
「迷ったなら愛美の部屋に来ればいいじゃんっ!」
「いや、だって決めなかっただろ?そう言う事」
「決めなかったけど・・・普通は好きな方へ行くんじゃないの?そう言う時・・・」
確かに・・・愛美の言うのは正論だ。
だからこそ僕は姉の部屋に先に行ったのかもしれない。
「そうは言うけどさ・・・きちんと決めなかった訳だから・・・良く考えずに、やっぱり年上の姉ちゃんから先かなと思っただけだよ・・・」
「ホントにそれだけ?」
「ホントだよ・・・」
僕はちょっと心苦しかったけど、愛美にはそう言う事にしておいた。
「せっかくお勉強して待ってたのになぁ・・・愛美ぃ・・・」
愛美は意味ありげにそう言った。
口調がさっきまでと打って変わって甘えた感じになっている所を見ると、どうやら僕の苦しい言い訳を彼女は信じてくれたらしかった。
「お勉強・・・?・・・」
「そう・・・お勉強・・・」
「なんの?」
「お兄ちゃんのアレ・・・お口で気持ち良くするお勉強・・・」
「そ、そんなこと・・・どうやって・・・」
「ネットで・・・色々調べたよ・・・気持ち良くして欲しい…?」
愛美は上目使いに僕を見てそう言った。
妹に口を使って気持ち良くしてもらいたいかと迫られる兄・・・。
普通じゃない事は十分解っている・・・だが・・・。
「そりゃあ、して欲しいけど・・・」
「うふふ・・・じゃあ・・・んっ!」
愛美は今となってはお馴染みの唇を突き出してキスをせがむ仕草を見せる。
――チュっ
僕はもう躊躇う事もなく彼女の唇に自分の唇を重ねた。
「いやんっ・・・もっと・・・いっぱいチュウしてぇ・・・」
しかし、愛美は1回で終わった僕のキスには満足せずにそう言う。
――チュっ・・・チュっ・・・チュッチュッ
僕は愛美の唇・・・額・・・頬・・・それから再び唇へ・・・何度もキスをする。
「ふふ・・・っ・・・じゃあ、愛美が気持ち良くしてあげるよ・・・」
愛美はそう言った。
僕は正直な所、愛美にこれからどんな事をしてもらえるのか期待に胸を膨らませ・・・いや胸だけでなく、股間も膨らませていた。
「あっ、待ってっ!」
待ちきれずにズボンを脱ごうとする僕を愛美が制する。
「な、なんで・・・?」
「愛美が脱がせてあげるぅ・・・」
愛美はそう言うと僕をトンと軽く押してベッドに横たわらせた。
それから、僕のズボンに手をかけてそれを脱がせる・・・。
僕は当然、その下のトランクスも脱がせてもらえるものと思って待っていた。
「うふふ・・・」
だが愛美は不敵な笑みを浮かべてトランクスを脱がそうとしない。
(・・・?)
僕が不思議に思っていると愛美はトランクスを履いたままの僕の股間へ顔を近づけた。
「ん~っ・・・んっ」
ワザとらしくそんな声を上げて愛美はトランクス越しに、硬くなった僕のモノをパクリと咥えた。
気持ちいい事は気持ち良い・・・それに何だか下着越しに咥えられると言うのも興奮する。
しかし、直にフェラチオされた経験もある僕にとって、その布一枚越しの感覚が煩わしい・・・。
「愛美・・・ちょ、直接咥えてくれないの?」
僕は我慢しきれず言った。
「まだ、だぁ~めっ・・・」
愛美はそう言って、僕のトランクスの上から男根を口で刺激し続ける。
「た、頼むよ・・・直接咥えてよ・・・」
僕はそうお願いした。
「うふふ・・・シテ欲しい?」
「ああ・・・頼むよ・・・」
僕が3度も頼むと愛美はようやく僕のトランクスに手をかけて脱がせてくれる。
「は、早く・・・っ」
更にそう急かせる僕。
――ペロッ
愛美が直に僕の男根を舐めた。
(ああぁ・・・っ)
僕は目を閉じて、その感触を楽しむ。
――ペロッペロっ・・・ペロッ・・・
だが今度はいつまで待ってもペロペロと僕のモノを舐めるだけで咥えてくれない。
(そう言えば愛美は舐める事はあっても、咥えた事はなかったな・・・)
姉には深く咥え込んでもらった事もあるが、愛美には「舐める」以上のディープなフェラチオはしてもらった事がないし、それを教えたり、ましてや強要するような事など1度もした事がない。
(仕方ないさ・・・中学生だしな・・・まだ・・・)
僕がそう思った時だった。
――ジュポッ
僕の股間に強烈な刺激が加わった。
「あ・・・うっ・・・!!」
僕は驚きと強い快感で思わず声を漏らす。
そのまま愛美を見ると、彼女の口内のどこに収まっているのか不思議になるくらい根元まで・・・すっかり僕のモノが隠れてしまっている。
そして自分のモノの先っぽを何かにキュッと閉められるような感覚・・・。
「んっ・・・えっ・・・ええっ・・・」
愛美は少し「おえっ」とえずく。
「ご、ごめんね・・・慣れないから・・・もう一度・・・するね」
それから愛美は咽頭反射でエズいた事で涙目になって僕を見てそう言った。
「ちょ、ちょっと待て・・・何してるんだ?」
「なにって・・・ふぇらちお・・・」
「いや・・・そのオエっってなってるだろ?」
「ああ・・・喉の奥までお兄ちゃんのおチンチンを飲み込んでるんだよ・・・それで、喉でキュッと先っぽを締めるんだってさ・・・気持ち良い?・・・まだ上手に出来なくて・・・」
僕は驚いた。
DVDや風俗情報誌なんかで目にする事がある・・・ディープスロートと言うやつだ・・・。
相当の熟練度を必要とする性技で、結婚10年以上の人妻だって素人では難しいテクニックだと聞いた事がある。
それを中学生の愛美が身につけようとしている。
あんな・・・苦しいだろうに・・・涙目になってまで、僕の為にとそれをマスターしようとしているのだ・・・。
「ま、愛美・・・もう・・・もう・・いいから・・・っ」
「でも・・・こうすると気持ちいいってネットで見たもんっ・・・気持ち良くない?」
「気持ちいいさっ・・・気持ちいいけど愛美に苦しい思いさせてまで気持ち良くなんてならなくって良いんだ・・・俺」
「お兄ちゃん・・・」
「愛美・・・」
僕は愛美を引き寄せて抱きしめた。
それからキョトっとしている愛美へ最初とは比較にならない激しいキスをする・・・。
「んっ・・むっ・・・むぅぅ・・・ぷはぁ・・・お兄ちゃん・・・苦しいよ・・・」
「あ・・・わ、悪い・・・」
「へへ・・・でも・・・嬉しいっ・・んっ・・・」
今度は愛美がそう言って僕に唇を重ねる。
自分の舌を一生懸命に伸ばして、さっき僕がしたように僕の口内に自分の舌を差し込もうとする愛美・・・僕はそんな愛美が愛しくて、差し出された彼女の舌に懸命に吸い付く。
「んっ・・・はぁ・・・ぁ・・・なんか・・・エッチなチュウだねっ・・・」
愛美が唇を離した後で輝く笑顔を見せてそう言った。
「愛美っ!」
僕はそんな愛美が愛しくてたまらず、そのまま彼女をベッドに押し倒した。
「あんっ・・・待ってっ、お兄ちゃんっ・・・」
「ど、どうして?」
「愛美・・・お兄ちゃんのこと気持ち良くしたいの・・・っ」
「でも・・・苦しいだろ?・・・」
「大丈夫だから・・・そこに寝て・・・」
愛美があんまり熱心にそう言うので、僕は愛美の身体を撫でまわしたい欲求を堪えて再び横になった。
――ペチョっ
小さく音がして、また愛美の舌の柔らかくてヌルヌルとした感触が僕のモノを纏(まと)った。
僕のモノはあっと言う間にガチガチに硬くなる。
――ジュッ・・・ジュポっ
それを待っていたように愛美の口元からまた激しい音が響きだしたが、今度は「おえっ」となる様子はない。
愛美の事が心配で僕はチラリと股間に目を向ける。
今度はさっきほども深く咥えていないようだが、それでも僕の男根は半分以上が愛美の口内に収まっている。
「あっ・・・うっ」
しかし強い刺激が僕を襲った。
見ると、愛美の頬がペコリと凹んで僕のモノを吸い上げている。
そして彼女はそのまま・・・頬をペコリと窄(すぼ)ませたままで頭をゆっくりと上下させる。
「き、気持ちいい・・・っ・・・愛美っ」
僕がそう言うと愛美はニッコリ笑って僕の方へチラリと視線を向けた。
どちらかと言うと普段は少しふっくらとした頬をしている愛美の顔・・・その頬が凹むほど僕のモノに吸い付いている様と彼女の笑顔のアンバランスさが僕を興奮させる。
――ジュポッ・・・チュゥッ・・・
強く吸い付きながら動く為か、愛美が顔を上下させる度に卑猥な音が聞こえる。
(ね、姉ちゃんの部屋まで聞こえちゃうかな・・・)
――ジュッポ・・ジュッポ・・ジュッポ・・・
「はっ!・・・うっ!!」
突然、愛美が頬を凹ませ強く僕のモノに吸い付いたままで頭の上下運動のスピードをアップさせたから、思わず大きな声が漏れた。
そして、はっとして愛美の部屋の入り口へ視線を向ける。
(い、今のは聞こえちゃったかな・・・)
姉も僕が今日、愛美の部屋へ来ている事は知っているだろうし、予想もしていただろう。
それでも僕は中で行われている行為を姉に連想されたくないと思っていた。
――ジュルルッ
涎(よだれ)を啜(すす)るような音が聞こえた後で、僕のモノは吸い上げられる感覚から解放された。
「おっ・・・あぁ・・・」
しかし、愛美はすぐに男根の下に潜りこむと陰嚢部をぺロぺロと舐め始めた。
右手は僕のモノを握ってゆっくりと上下しつつ、そんな部分にまで舌を這わせる愛美・・・。
これが中学3年生・・・15歳のフェラチオテクニックだと言うのだから驚きだ。
やがて一しきり陰嚢部に舌を這わせた愛美は、次にそのまま陰嚢部から先端まで一気にヌロォ・・・っと裏筋を舐めあげる・・・。
「くっ・・・うっ」
大きな声が漏れないように我慢すると、自然とこんな声が出てしまう僕。
「何か・・・出てきた・・・」
愛美は指先で僕の先端部から漏れ出たヌルヌルとした液体でネバネバと遊びながらそう言う。
「あ、ああ・・・すげぇ気持ち良いから・・・なぁ、愛美・・・もう入れてもいいだろ?」
「う~ん・・・どうしよっかなぁ・・・」
「頼むよ・・・」
「・・・いいよ・・・」
愛美はそう言うと僕と身体を入れ替えるようにして横になった。
それでもまだ恥ずかしさが残っているのか、両脚は不自然に閉じていて膝同士がピタリとくっついている。
「入れるから・・・脚・・・開けよ・・・」
僕は興奮のあまり知らず知らずのうちに言葉が乱暴になる。
「う・・・ん・・・」
僕は愛美の返事を待ってから、彼女の下着を乱暴に剥ぎ取った。
――ぐちゅっ
それから一時もおかずにいきり立った自分のモノを愛美の中へ捻じ込む・・・。
「あっ・・・んっ・・・」
僕にフェラチオする事で愛美のアソコは十分に濡れていて、もはや僕がアレコレと愛美へ愛撫する必要は一切なかったのだ。
「ま、愛美だって・・・こんなに濡れてるじゃん・・・入れたかったんだろ?」
「いやぁ・・・んっ。そんな事言わないで・・・」
「だって・・・ホントの事じゃないか」
「い、言ったでしょ・・?・・・愛美、ホントはエッチな子なんだよ・・・あっ・・」
僕は愛美がセリフのすべてを言い終わる前に腰の前後運動を開始した。
直接絡み付く妹の肉壁・・・それはヌルヌルと暖かくて、時折キュッと僕のモノを締め付ける。
「あっ・・あっ・・・んっ・・・」
そして締め付けに合わせるように愛美は小さく喘ぎ声をあげる。
「愛美・・・声・・・我慢しろよ・・・」
僕はそう要求する。
「だ、だって・・・っ・・・が、我慢できな・・いっ・・・んっ」
「父さんや母さんに聞こえるぞ?」
本当はすぐ近くにいる姉に聞かれたくない気持ちが大きかったが、僕はあえてそうは言わずに両親を引き合いに出した。
「う、うん・・・我慢する・・・っ・・・けど・・・気持ち良いっ・・・の・・・」
愛美は喘ぎ喘ぎそう言うが、彼女は彼女なりに声を我慢しているようだ。
この程度なら両親に聞かれる事はあるまい。
しかし、姉にはどうだろう・・・。
何しろ彼女の部屋は間に僕の部屋を挟んだすぐ近くにある。
この程度の小さな喘ぎ声でも耳を澄ませば聞こえてしまうかもしれない。
だが、直に感じる妹の蜜壺のグチュグチュヌルヌルとした感触は、それすらも僕の意識から追い出し、どうでも良い気分にさせる。
――グッチュ・・・ネチャっ
自分の動きに合わせて卑猥な音が部屋中に響く。
目の前の愛美は中学生だと言うのに、すっかり「女」の表情で「男」を受け入れているように見える。
「あぁ・・・お兄ちゃんっ・・・もっとぉ・・・」
だが、その表情に似つかわしくない子供じみた声で僕に甘えてくる愛美。
僕は愛美の求めに応じて彼女と唇を重ね、腰の動きは止める事なく彼女の突き出された舌に吸い付く。
「んっ・・んむっ・・・ふむぅっ・・・」
僕に唇を塞がれても愛美の口からは快感の喘ぎが止まらない。
「お、お兄ちゃん・・・っ・・・愛美・・愛美・・・っ・・・イク・・・かもっ・・・」
ややもすると愛美がそう言った。
「あ、ああ・・・いいぞ・・・」
僕は短くそれを許可する。
「うん・・っ・・・もう・・・お兄ちゃんっ、お兄ちゃんっ・・・お兄ちゃんっ!!!」
愛美は「お兄ちゃん」と出来るだけ抑えた声で僕を呼びながらビクリっと身体を大きく痙攣させた。
愛美の全身が強く強張っているのを感じながら僕は彼女を抱きしめて腰を振り続ける。
――パタっ
やがて愛美の身体からは力が抜けて、僕の首に廻していた両腕がベッドにパタリと落ちた。
それでも僕は彼女へ向けて腰を打ち付ける事を辞めない。
「お、おにいちゃ・・・す・・ごい・・・」
愛美はだらしなく半開きになった口元から何かを口走ったが、僕の耳には届かなかった。
「ま、愛美っ・・・俺もっ・・・だ、出すぞっ」
僕にも限界が迫っていて、彼女の言葉に耳を貸す余裕がなかったからだ。
「で、出るっ・・・っ!!!」
僕は愛美の秘部から自分の男根を引き抜いた。
抜くや否や、何もしていないのに僕のモノからは一筋の線のようにビュッと白濁した液体が飛び出して、目の前で汗だくのままでダラリとしている妹の肢体を汚す・・・。
僕の精液でベトベトに身体を汚されても、何の反応も見せないままで天井を見ている愛美・・・甘えるでもなく・・・本当に何の反応も見せずに、されるがままに身体を僕に汚された愛美・・・。
僕は一糸まとわぬ全裸の妹を目の前に何とも言えない満足感に浸っていた。
※※※※※※※※※
オマケで、この時の美咲の部屋の様子を書いています。ちょっとだけ今後の伏線的な意味もあるのですが、読み飛ばしても大丈夫だと思います^^
※※※※※※※※※
…愛美のお勉強~美咲の部屋~
間違いない・・・。
予想はしていたけど、雄太は今日愛美の部屋へ行っている。
すぐ隣の雄太の部屋からはいつも聞こえる音楽の音が聞こえなくなったし、さっき小さく戸が開いてから閉まる音が聞こえた。
(今・・・雄太は愛美の部屋にいる・・・)
愛美と交代でSEXしようと言うルールになっているのだから、それは予想できた事なのにこうして今、現実のものになると何故だか心が苦しい。
(なんだろ・・?・・・この感じ・・・)
私は自分でもこの感じが何の感情なのかよく解らない。
そもそも愛美は雄太の事を本気で好きなようだが私は違う・・・。
そりゃあ、自分の胸に甘えてくる弟がまるで子供のようで母性本能を刺激するから「可愛いな」とは思っている。
だがそれだけだ。
それだけのはずなのに、今、この瞬間にも2人が行っている行為を想像するだけで胸の内側をギュウッと握られるような重苦しい息苦しさを感じる。
(昨日シタばっかりなのにな・・・)
私は自分が人と比べて特別エッチだとは思わない。
そりゃあ、オナニーもするし、妹とレズ行為にまで及んだけれど、高校3年生まで処女だったのはクラスでも半分程度しかいなかったし、残りの半分は彼氏とSEXを楽しんでいる訳で・・・その娘たちよりは自分の方がよっぽど奥手だと思っている。
(でもなぁ・・・初体験の相手が弟だなんて口が裂けても言えないな・・・他人には・・・)
私は枕を抱えながらベッドの上に座り込んでそんな事を考えていた。
何故あの時・・・雄太に処女を捧げても良いと思ったのかは解らない。
まぁ、別に捧げると言うほど大事にしていた訳でもないけれど、少なくとも前に付き合った彼氏とそう言う事をする気になれなかったのも確かだ。
だけど、あの時、雄太には最後まで抱かれたいと思った・・・。
「だいたい強引だったのよね・・・あの男・・・」
私が高校2年になってすぐに付き合った彼氏はいわゆる「イケメン」と言う部類に入る男だったと思う。
私はその頃吹奏楽部に入っていたし、その彼はサッカー部だったから、頻繁に2人きりで会う事は出来なかったけれど、彼は何とか2人きりになりたかったらしく、あの手この手で私を誘ってきた。
私も彼と付き合うと決めた段階で、そう言う事もあるのかなと覚悟は出来ていたつもりだった。
彼の部屋に遊びに行って「今日は両親が居ない」と聞かされた時、「その時」は今日だと確信もした。
だから、彼にベッドに押し倒されて胸を触られた時も何とも思わなかったし、彼が私の制服を脱がせて、ブラジャーも外した時だって「好きにしたらいい」と思っていた。
彼も雄太と同じように私の胸には興味深々で、長い事そこを揉んでいたけれど、雄太にそうされた時に感じたような愛しい気持ちにはならなかった。
そうして気持ちが盛り上がらないままで、彼だけが1人興奮していた。
そんなだったから、私は彼がおもむろに自分の下着を脱いで、初めて見た男性の性器を触るように促された時、どうしてもそれを触る事が出来なかった。
「汚い」とまでも思わなかったが、それをどうにかして気持ち良くしてあげたいとも思わなかったし、最終的にそこから出てくる精液に汚されたくないとも思ってしまった。
それがどういう訳だか雄太の時には違った。
愛美との関係が雄太にバレた時、私は本音の所ではそれをマズいとは思っていなかった。
その時にはそれが何故だか全く解らなかったけど今となっては理解できる。
私が本当に性欲処理の相手にしたかったのは、愛美ではなく雄太だったからだ。
その事に私は気が付いてしまった。
(でもなぁ~・・・)
その先が自分でも解らない。
あくまでも私は「雄太は同じ屋根の下に住んでいる便利な性欲処理相手」と思っていたはずだ。
特別な感情なんて当然無かったし、雄太は雄太で、そうした事に興味がある年頃だ。
自分で言うのも何だが、私は友達と比較しても胸が大きい方だし、姉弟関係だとしても雄太が自分の身体に興味を持ってくるだろうと言う事は予想していた。
そして彼は私の予想通りに私の胸に甘えてきた。
予想と違ったのはそこから先だ。
ただただ、ギブ&テイクの関係で「私は雄太の性欲を処理してあげる」だから「雄太は私の性欲を処理する」それだけのはずだったのが、初めて雄太が私の胸に顔を埋めて甘えてきた時、どうしようもなく彼の事が可愛いと思っていた。
雄太が落ち込んでいるのなら慰めてあげたい。
例えそれが姉弟としては異常な行為だとしても構わない。
そう思っていた。
その気持ちは、あの夜・・・両親と愛美が祖父の所へお見舞いに行った夜に決定的なものになった。
あの日も私は、2人きりで誰にもバレっこない行為を楽しもうと思っただけだったはずだ。
それなのに雄太が私の胸に甘えてくるうちに、また不思議な気持ちになった。
いつまででも・・・彼が満足するまでこの胸に甘えられたいと思った。
そうして、彼が何十分もの間、本当にそうしているうちに私は雄太にだったら抱かれても良い・・・いや、抱かれたいと思っていたのだ。
(私から誘ったようなもんだもんなぁ~・・・)
あの時、これ以上はどうしたら良いか解らないと言う様子の雄太に向かって私は「入れよう」と提案した。
だけど、それすらも性欲処理の手段にすぎない・・・。
(だったら何で?・・・)
そう・・・だからこそ、今のこの気持ちが自分で理解できない。
雄太が愛美の部屋へ行っている・・・それは間違いない。
あれから時間も経っているから、まだ2人で仲良くお話ししていると言う事もないだろう。
今どんな行為に耽っているか解らないが、2人は間違いなく兄妹の一線を越えているはずなのだ・・・それも数歩も歩けば手の届くほどの近くで・・・。
それを考えると苦しい・・・。
(なんで・・・?・・・)
「ぁっ・・・ぅぅっ・・」
その時、小さくだったが雄太の呻き声が聞こえた。
別に驚きはしない。
今、愛美と雄太はそう言う行為をしているのだ。
だけど・・・雄太は愛美とどんな事をしているのか・・・。
彼にあんな呻き声をあげさせるほどの快感を与えているのは愛美のどんな行為なのか・・・。
自然とそう考えてしまう。
(・・・やだ・・・っ・・・)
そして私はハッキリと自覚した。
(私は雄太の事を単なる性欲処理道具として見ている訳じゃない・・・弟として・・・いや、それ以上に私は雄太の事を好きになっている・・・だから私以外の女・・・それが例え仲の良い妹だったとしても、こんなに胸が苦しいのだ・・・)
私は私以外の女の子とそうした行為をして快感に耽る雄太を想像するのが苦しいのだ。
今まで自分の事を比較的ドライな性格だと自己評価していた。
彼と別れた時だって、別に悲しくて泣いたりしなかったし、むしろ彼にいつ身体を求められるか・・・と言う不安から解放された分、心が軽くなったとさえ思っていた。
それがどうだろう。
今の私はドライどころか、ドロドロだ。
仮にも弟を好きになってしまって、しかもその嫉妬の対象が妹なのだから・・・。
(明日・・・私の部屋に来るかな・・・)
雄太が次に抱きにくるのは私のはずだ。
だが、それがいつなのかは解らない。
それに、もし愛美との行為の方が彼の心を捉えてしまったら、もしかしたら2度と私の部屋には来ないかもしれない可能性だってあるのだ。
(したいな・・・雄太と・・・)
私は昨日、ここで繰り広げられた彼との行為を思い出しながらベッドに潜りこんだが、中々眠る事が出来なかった。
私がようやく眠りについたのは、雄太に抱かれる事を想像しながら自分の敏感な部分を擦り、軽く果てた後だった・・・。
≪
前へ /
次へ ≫
Information