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凛 騎 応 変!

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□ 姉妹遊戯(完結) □

第1話 …嘘ぉ!?…

(嘘ぉ!ちょっと・・・何だよ・・・これ・・・)

僕の頭の中は混乱していた。

(ま、待て・・・落ち着いて良く考えてみよう・・・)

まず、僕は今日、体育の授業で捻挫をした。
バレーボールをしたのだが、スパイクを打とうとジャンプした時に、足元にボールが転がっているのに気が付かずに着地してしまったのだ。

おかげで右足首がかなり痛い。
学校からここまで帰ってくるのも一苦労だった。

(よ、よし・・・ここまでは問題ないぞ・・・いや、痛いのは困るけど・・・まぁ、怪我をしてしまったものは仕方がない)

僕はサッカー部に所属している。
つい先月、高校2年になったばかりだから、レギュラーを取るためには大事な時期だ。
しかし、足がこのざまではどうにもならない。
上半身だけでも鍛えよう・・・そう思って部活へ顔を出したものの、ろくに筋トレにも参加できずに、しばらく休んで捻挫を治す事に専念しろと顧問の先生に言われたのだ。

(こ、ここまでもおかしくないぞ・・・この時期に捻挫は色んな意味で痛いけど、まぁ、怪我をしてしまったものは仕方がない)

そうして、僕は保健室で湿布と包帯でグルグル巻きにされた足を庇いながら何とか帰宅した。

時間は夕方の4時半・・・。
いつもは暗くなるまでサッカーに明け暮れて、こんな時間に帰宅した事はない。
僕が帰宅して食卓につく頃には、いつも7時から始まる面白そうなテレビ番組が終わりかけの頃だもの。

そう、こんな時間に僕が帰ってくるはずがない・・・。

(ここだ!・・・問題は・・・今のこの状況を招いたのは、僕の帰宅時間が思いもかけず早かった事・・・これだ・・・)

ウチの両親は共稼ぎで父は帰りが遅くなる事が多かったし、母も一生懸命僕等の為に早く帰宅してくれてはいたが、それでも17時に終わる会社から買い物をして帰宅すれば18時にはなってしまう。

それから、一つ上・・・高校3年になった姉は受験の年に突入したと言う事もあって、それまで熱中していた吹奏楽部をキレイさっぱり辞めた。
3年になったばかりだから、引退まではまだまだあると言うのに思い切りの良い姉らしい決断だと思う。

そして、二つ下・・・中学3年になった妹は、もともと引っ込み思案な所があって、昔から部活などには入っていない。
いつも誰よりも早く帰宅しては、パソコンに向かったり、好きなアニメの録画を見たりして気ままな毎日を送っていた。

つまり、普通に考えれば姉と妹が帰宅してから、母が帰宅するまでの間・・・おそよ2時間程度だろうか・・・この間は姉妹だけが在宅しているのが当たり前なのが、いつもの我が家の風景なのだ。

「あっ・・・あぁ・・っん・・・」

その時、目の前の姉の部屋から悩ましげな声が漏れ聞こえた。
だが、この声は姉の声ではない・・・妹の・・・愛美(まなみ)の声だ。

「そんなに・・・気持ちいい?・・・ここ・・・」

今、聞こえたこの声・・・愛美に向かって「気持ちいいのか」と訊ねるこの声の主・・・これが姉の美咲(みさき)の声だ。

もうお分かりだろう。

僕は今、2階にある自分の部屋へ向かおうとして、途中にある姉の部屋の戸の前に立ち止まっている。

右足が痛くて、そ~っと、そぉ~っと階段を上がってきた僕も悪かったかもしれない。
僕が帰宅した事に2人が気が付かなかったから、こんな事になったのだろう。

だが何よりも、問題は彼女達にある。

目の前の戸はきちんと閉められていたが、姉妹の・・・主に愛美のだが・・・あんな悩ましげな声を聞かされれば、僕にだって中でどんな事が行われているのか想像もつく。

しかし、それでも何かの間違いかもしれない。
そう思って僕は今、ここに立ち尽くしているいるのだ。

その僕の耳に、決定的な話声が聞こえる。

「お姉ちゃん・・・お姉ちゃんにも・・・シテあげる・・・」
「あっ・・・お姉ちゃんはイイんだってば・・・愛美だって、まだイッてないでしょ?」
「ん・・・でも、私もお姉ちゃんのアソコ・・・舐めたい・・・」

――ギッ

小さく、ベッドが軋む音が聞こえた。
2人が態勢を入れ替えたのだろう。

「あっ・・・あぁ・・・ま、愛美・・・上手になったね・・・」
「うふふ・・・お姉ちゃんが教えてくれたんでしょ・・・」

どうやら2人の関係は、姉に主導権があるらしい。
それに、この関係を始めたのもどうやら姉がキッカケのようだ。

「そ、そうだけど・・・そんな激しく・・・あっ・・・」

姉の部屋からは、今度は愛美ではなく、姉の喘ぎ声が聞こえだした。
姉妹でも喘ぎ声にはそれぞれ特徴がある。

愛美の喘ぎ声は、まだ中学生と言う事もあるのだろうが、まるでアニメの声優さんが喘いでいるような可愛らしい声だ。

それに対して、今聞こえているこの声・・・姉の美咲の喘ぎ声には、やや艶っぽさを感じる・・・ありていに言えば「エロい」のだ。

(い、いやいや・・・そんな事に感心している場合じゃないぞ・・・)

僕の姉と妹が、両親や僕が居ない間に、あらぬ行為を繰り返していたのであろう事は、もう疑いようがない。

(お、女同士でそんな事するなんて・・・普通じゃないだろ・・・)

僕はまずそう思う。

(あ、でも・・・女同士以前に・・・姉妹でそんな事するなんて・・・)

それからそう思う。

(ん?待てよ・・・?・・・姉妹なのが問題なのか?それとも女同士なのが問題なのか?)

正解は両方だと思うが、大混乱中の僕はそこから長考に入る。

「んっ・・はっ・・・ま、愛美ぃ・・・お姉ちゃんも愛美のアソコ・・・舐めてあげる・・・」
「うん・・・舐めて・・・お姉ちゃん・・・」

(ち、ちょっと待て!・・・今、考えている所なんだから・・・そんなサクサクと行為を進めないで・・・)

「あっ・・・ああっ・・・」
「お姉ちゃん・・・お姉ちゃん・・・私・・・気持ちいい・・・」
「ま、愛美のココ・・・すごい濡れてるよ・・・」
「いやぁん・・・お姉ちゃん・・・いぢわる・・・」

(こ、これは・・・考えている間にまた一段と盛り上がってしまった・・・)

僕は何となく自分の腕時計を見る。
時刻はまだ17時になったばかりだ。
普段なら、あと1時間は誰も帰宅しない時間だ。

まさか、戸の前で僕が立ち尽くして、姉妹の卑猥な喘ぎ声を聞いているなんて全く予想もしていないだろう。

「あっ・・・あっ・・・お姉ちゃ~ん・・・それ・・・すごい・・・」
「ふふ・・・愛美の中にお姉ちゃんの指が入っちゃったよ・・・すごいイヤらしい・・・」

姉が、目の前の光景を実況した。

(ゆ、指が・・・)

僕は混乱して、何かしなければと思ってはいたが、自分の姉妹のそんな声を聞いた所で、まったく性的な興奮など一片たりとも感じていなかった。

しかし・・・。

「ほら・・・お姉ちゃんの指・・・根本まで全部入ったよ~愛美・・・」
「あっん・・・そんな・・・動かされたらっ・・・」

姉が言葉でその光景を実況する事で、僕の脳裏には妹の愛美が足を広げて姉の指を根本まで受け入れている姿が浮かぶ・・・。

妹の愛美は、部活にも入らずにいた割には太っていない。

ただ、運動部に入っていた経験もないから、引き締まった身体・・・と言う訳ではなくプニプニとした女の子らしい身体つきをしている。
それに中学2年あたりから急速に成長しだした乳房は、風呂上り等に遭遇すると思わず目を逸らしてしまう程にまで膨らみが目立つようになっていた。

僕は思わず、風呂上りの愛美の姿を想像する。
その、愛美が今、目の前で恥ずかしい部分をおそらく姉に晒しているに違いないのだ。

「んっ・・・もう・・・仕返ししちゃうんだからっ・・・」
「あっ・・・あっ!・・・」
「ほら・・・お姉ちゃんだって・・・私の指・・・全部入ったよ~」
「あっ・・・こ、こら・・・そんな・・・激しく動かさない・・・でっ!」

愛美が反撃に転じたようだ。

それに合わせて、僕の妄想は妹の愛美から姉の美咲に移る・・・。

一つ歳が上なだけの美咲も運動部に所属した経験はない。
しかし、吹奏楽部と言うのは、あれで体力作りも大変らしく、時に運動部も顔負けのトレーニングをするのだそうだ。

そのトレーニングのお蔭と言う事もないだろうが、姉の美咲はスラリとした体躯をずっと維持していた。
見ていると結構アレコレと食べているのに、全く太らないのは体質だろうか。

しかし、無理なダイエットなどはしていないと思う。

よくダイエットをすると、胸等の痩せて欲しくない所から痩せていくと言う話を耳にする。
だが、美咲の胸は大きい・・・中学生の愛美よりも大きいのは当然として、一つ違いの僕のクラスメイト達と比較しても、姉の胸がいわゆる「巨乳」の部類に入るのは明らかだった。

スラリとした体躯に大きな胸・・・そしてきちんとクビれたウエスト・・・。
そのスタイルは、愛美がいつも「お姉ちゃんってスタイル良いよね~」と褒めたたえる程だったし、少し大人びて見える顔は弟の僕から見ても「まぁ美人だろう」と言って差し支えないレベルだ。

(あっ・・・!・・・)

姉妹のあられもない姿を妄想してしまった僕は、自分の股間があっと言う間に硬くなるのを感じていた。

(こ、これじゃ・・・俺まで変態みたいじゃないか・・・)

「あっ・・あっ…あっ・・・」

部屋の中では、攻守が交代したのか、妹の愛美の喘ぎ声ばかりが目立つようになってきた。

僕は頭の中で、プニプニとした抱き心地のようさそうな妹の裸身を想像する。
その姿は全裸で足を大きく開き、年齢よりも幼く見える可愛らしい顔を快感に歪ませている。

(い、今・・・この戸を開けたら・・・見れちゃうんだよな・・・)

僕はいつしか「姉妹の不貞行為を何とかしなければ」と言う気持ちから「姉妹の不貞行為を覗き見たい」と言う気持ちになっていた。

しかし、僕は姉のように思い切りの良い性格ではない。

愛美ほどの引っ込み思案でもないが、どちらかと言うと性格は愛美寄りだと自分では思う。

そんな僕はなかなかこの戸を開ける事が出来なかった。

「あぁ・・・っん・・・お、お姉ちゃん・・・ま、愛美・・・イッちゃうかも・・・」
「・・・いいよ・・・イッても・・・」

快感が益々大きくなってきたのか、妹は自分の事を「私」とは言わずに「愛美」と甘えた声で表現するようになっていた。

「で、でも・・・お姉ちゃん・・・まだでしょ?・・・」
「お姉ちゃんはいいんだよ・・・気持ち良くしてもらったし・・・それに愛美の気持ち良さそうな顔を見るのが好きなんだもの・・」
「ま、愛美もお姉ちゃんのこと・・・気持ち良くするぅ・・・」
「うふふ・・・また今度ね・・・今日は・・・早くしないとお母さん帰ってきちゃうよ・・・」

僕は再び時計を見た。
時計は17時20分を指している。

帰宅してから間もないと思っていたのだが、僕はもうかなりの時間、こうして姉の部屋の前に突っ立っていた事になる。

思ったよりも時間の流れが速い事に驚く。

「う・・・うん・・・約束ね・・お姉ちゃん・・・こ、今度は愛美がお姉ちゃんにするんだから・・・ねっ・・・」
「解ったよ・・・約束する・・・だから・・・ほら、イッて・・・」

――クチュクチュクチュ・・・

今まで聞こえなかったイヤらしい音が部屋の外に漏れだした。
それだけ激しく、姉が愛美の秘部を愛撫していると言う事だろう。

その音は、愛美だけではなく、弟である僕も興奮させる・・・。
僕は自分のモノが制服のズボンを突き破るほどの勢いで屹立しているのを自覚していた。

「あっあっあっ・・・お、お姉ちゃん・・・イク・・・イッちゃうよぅ・・・」
「愛美・・・すごい気持ち良さそうな顔・・・イッちゃって良いんだよ・・・?」
「うん・・・うんっ・・・お姉ちゃんっ・・・い、イク・・・イクぅっ・・!!!…」

一際甲高いアニメ声で愛美が叫んだのを最後に姉の部屋の中は静かになった。

――シュッシュッ・・・

ティッシュを箱から引き抜く音が聞こえる。

「あ、ありがと・・・お姉ちゃん・・・」

愛美がはぁはぁと乱れた呼吸混じりに姉に礼を言っている。
ティッシュを取ってくれたのか・・・それとも、そのティッシュで愛美の股間でも拭いてあげたのか・・・それは解らない・・・。

「どうだった?・・・」
「うん・・・き、気持ち良かった・・・でも・・・」
「でも?・・・」
「でも、いつも私ばっかりイッちゃって・・・恥ずかしいよ」
「恥ずかしがる事ないよ・・・愛美のイク時の顔・・・すごく可愛いよ・・・それに声もね・・・」
「いぢわるっ・・・」

まるで恋人同士のようなその会話・・・猥褻な行為が終わりを告げた事は解っていたが、その会話からも耳を離せない・・・。

「次は・・・お姉ちゃんの事も気持ち良くしちゃうんだから・・・」
「うふふ・・・解ったってば・・・」

姉の声が急に近くで聞こえた。
戸の近くで愛美に返答したようだ。

(ま、マズい・・・部屋から出てくる・・・)

――ガチャっ

姉の部屋の戸が開いた。

「痛っ・・・!・・・」

僕が慌てて自室に入ろうとした時には既に遅かった。
あまりの事に右足を捻挫している事も忘れていた。
今の僕は素早く動けないんだった。

「ゆ、雄太(ゆうた)・・・」

姉はこれ以上ないくらい驚いた顔で僕の名前を呟いた。

僕は結局、姉の部屋の前で彼女と顔を突き合わせてしまったのだ。

「雄太・・・どうして・・・?・・・いつ帰ったの・・・?」
「あ・・・いや、俺・・・捻挫しちゃってさ・・・その・・・これ・・・痛そうでしょ・・・」

僕は何と言ったら良いのか・・・狼狽えた挙句に姉の質問には答えずにそう言った。

姉が立ち尽くす部屋の入り口の向こうにチラリと愛美の姿が見えた。
衣服は身につけていたが、今時珍しい長い黒髪は乱れて、上気した赤い頬が情事の後を思わせる。

「もしかして・・・ずっと・・・そこに居た・・の?・・・」

姉は姉で、固まったまま僕にそう訊ねてくる・・・。

僕は黙って頷くしかなかった。


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Date:2011/11/28
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