「こ、これは・・・兄貴がパソコンにパスワード・・・保存してないかと思って・・・そしたら・・・その」
僕は真っ白になった頭の中で、それでも必死に言い訳を考えて口にした。
「い、いいから・・・まずそれ・・・しまってくれる?」
だが、必死で言い訳する僕の股間を指差すようにして希美さんはそう言った。
彼女にそう言われて、僕は自分が勃起した男根を丸出しの状態で希美さんと話そうとしていた事に気が付く。
「あ、ああ・・そ、そうだ・・・ご、ごめんなさい・・すぐに」
そう言いながら慌てて男根を下着の中に押し込み、制服のファスナーを上げる。
「痛っ!」
あんまり慌ててファスナーを引き上げたものだから、男根の側面がファスナーに挟まってしまった。
「ちょっ・・・大丈夫?・・・あ、慌てなくていいから」
希美さんがそう言いながら2、3歩僕に近寄ってきた。
いい匂いがする・・・シャンプーか香水か・・・今まで意識した事もなかったのに、その匂いが再び僕の興奮を呼ぶ・・・。
僕はチラリとパソコンのモニターへ視線を向けた。
そこには乳房を揺らして恍惚とした「女」の表情を見せる希美さんの姿・・・。
その人が今目の前にいるのだ。
「あ、ちょっと・・・もう見ないで・・・!」
希美さんは画像を見られまいとして、さらに歩を進めて僕のすぐ近くまで来た。
それから、パソコンを落とそうとして僕とモニターの間を遮るようにマウスに手を伸ばす。
――ユサっ
服を着たままとは言え、今となってはハッキリと想像できる彼女の乳房・・・それが僕の眼前で少しだけ揺れた。
「の、希美さんっ!!」
もう堪らなくなってしまった。
相手が兄の奥さんだとか、こんな事をしたら後からどうなるか・・・とか、そんな事は一切考えられなかった。
僕は目の前の希美さんに抱きついてしまったのだ。
「ま、真人君・・・何を・・・」
「僕・・・僕・・・ごめんよ希美さん・・・ごめんよ・・・」
僕はただただ謝ったけれど、振りほどこうとする希美さんに離されまいと力一杯抱きつく事は止めなかった。
「真人君・・・落ち着いて・・ね?・・・謝らなくて良いから・・ね?」
「希美さん・・・希美さん・・・」
「解ったから・・・ね?こんな写真撮って健人も悪いんだし・・・ね?」
優しくそう諭す希美さん・・・だけど優しくされた事で僕はさらに感情の波が盛り上がって、彼女の胸に顔を埋めるようにして、もっと強く抱きついた。
「ちょっ・・・ま、真人君・・・それは・・・」
「希美さん・・・僕、希美さんのあんな写真見てたら・・堪らなくなって・・・それで」
「うんうん・・・それは解るよ・・・そう言う年頃なんだから仕方ないよ・・」
「ま、まさか・・・こんな写真が入ってると思わなくて・・・それで・・それで・・・」
「健人が撮ったんだよ・・・すぐ消すって言ったのにパソコンに保存してあるなんて、私も知らなかったんだよ・・・」
彼女の優しい言葉・・・頬に感じる胸の柔らかさ・・・。
本当に僕は自分の理性ではどうしようもないくらいに狂ってしまっていた。
「が、我慢できないよ・・・こんな写真見ちゃったら・・・」
「そんな・・・我慢して?真人君・・・お願いだから」
「無理だよ・・・さっきだって途中で希美さんが入ってきちゃったから・・・僕、堪らないんだ」
「そんな事言われても・・・あ、じゃあ私、また1階に行くから・・・その・・・終わるまで下にいるから・・・それなら落ち着けるでしょ?」
「・・・希美さんの画像見ながらしてもいい?」
「そ、それはダメ・・・あんな恥ずかしい写真・・・もう見ないで・・・」
「じゃあ、落ち着けないよ・・・希美さんの裸が見たいんだ」
「そんな・・・無理言わないで・・ね?困っちゃうよ・・私」
「僕・・・僕だって・・どうしたら良いか・・・解んないよ」
「・・・」
僕は正直に今の自分の気持ちを希美さんに伝えた。
本当にどうしたら良いか解らなかったのだ。
だからと言って彼女だって、義弟が目の前で自慰に耽っている所を目撃してしまう・・・なんて普通じゃない体験をしてしまった訳だから、どうして良いのか解らないのだろう・・・僕らは2人で黙ってしまった。
無言の時間が苦しい。
それにとても長く感じる・・・。
「手でしてあげる・・・それなら良い?」
沈黙を破って希美さんが言った。
「え?」
「だから・・・真人君を手で落ち着かせてあげる・・・あっ、でも画像はもう見ちゃいやだよ」
「て、手で・・?」
「そう・・・何度も言わせないでよ・・・恥ずかしいんだから・・・」
「あ・・ごめん、その・・それって・・・希美さんが僕のを手でしてくれるって事だよね?」
僕は彼女の口から発せられた言葉が信じられずに何度もそう確認した。
「だって真人君、我慢できないって言うから・・・健人には絶対内緒だよ!?いい?」
「う、うんっ・・・絶対言わないってか言えないよ・・そんな事・・・」
「じゃあ、それ・・・出して・・・」
希美さんは再び僕のモノを指差して、今度はそれをズボンから出せと言う。
「うん・・・」
僕はこれから起こる事への期待ですでにビンビンになった男根をファスナーから再び引っ張り出した。
「さっきファスナーに挟んだ所・・・どこ?大丈夫?」
こんな事態になっても希美さんは優しい・・・屹立した僕の男根を右に左に顔を動かしながら、挟んだところが何でもないか確認しようとする。
「大丈夫みたい・・・もう」
「そう、良かった・・・」
それからまた無言になる2人。
僕は男根を出したままの恥ずかしい格好で放置される・・・。
「じ、じゃあ、始めるから・・・ね」
「あ、お願い・・・します」
なんだか急に他人行儀な感じになってしまったけど、希美さんは意を決すると僕のモノへそろりそろりと手を伸ばして握った。
「はぁ・・・っ」
初めて感じる自分以外の手の感触。
それが兄の妻の手である事は解っていても、興奮するなと言うのは無理な話だった。
希美さんは握った右手をシコシコと上下に動かし始める。
可愛い顔をしていてもさすが人妻だ。
手首を使ったその手の動きは、普段からこんな事も経験している事を伺わせる。
「真人君・・・気持ちいい?」
「う、うん・・・すごく」
「そう、我慢しないで出しても良いからね」
優しい希美さんの声。
ちょっと前までは想像だにしなかった、彼女の卑猥な行為。
童貞の僕があっと言う間に射精感を感じるのは無理からぬ話だった。
「希美さん・・・なんでこんな写真撮ったの?」
僕は少しでも長くこの状況を楽しみたくて、射精感から逃れる為に彼女に話しかけた。
快感に集中するとすぐに出てしまうから・・・。
「健人がふざけて撮ったのよ・・・それ」
「でも、あんまり嫌がってるように見えないよ・・・希美さん」
「そんなことないわ、健人がすぐに消すって言うから協力したのよ」
「そうなんだ・・・じゃあ、今日は兄貴が帰ってきたら喧嘩だね」
「そう思ったけどさ・・・真人君が今日来るの、あの人も知ってるしね・・・今日言ったら、真人君に発見されましたって言ってるようなものだし・・・どうしようかと思って」
「じゃあ、こっそり希美さんが消去すれば良いんじゃ?」
「私、パソコンって良く解らないのよ、何か大事なものも消したら困るから・・・怖いよ」
「じゃあ、今度僕がこっそり消してあげるよ」
僕は「今日」ではなく「今度」消してあげると約束した。
今日はこんな事になると思っていないから、フラッシュメモリなどの記録媒体を持っていない。
改めてここへ来る機会がもらえれば、パソコンに詳しくない希美さんにバレないように画像データを持ち出してから消去してしまう事が出来ると思ったのだ。
(ただ消しちゃうのは勿体ないもんね・・・)
僕の心には余裕が生まれつつあった。
最初は希美さんにオナニーを見つかって動揺していたが、その彼女は今、僕のモノを握って卑猥に手を動かしている。
僕が我慢できないと駄々をこねた結果だったけど、理由はどうあれ、これで希美さんも兄貴にはこの事は言えないだろう。
そう思うと余裕が生まれてきたのだ。
「そうね、今度、真人君に時間がある時にこっそり消してもらおうかしら」
希美さんがそう言ったから、僕は内心で喜んでいた。
「ねぇ・・・ところで、まだ・・・その・・・出ない?」
「う、うん・・・僕、こんな事してもらうの初めてだから緊張しちゃって・・・」
「真人君・・・始めてなんだ」
「うん・・・彼女もいないし」
「そっか・・・」
――カチャカチャ・・・
――シュシュシュっ・・・
希美さんの手が激しく上下し始めた。
僕がまだ射精しないと言うので、少し本気を出す事にしたのだろう。
(うっ・・・)
実は僕は射精直前の快感を必死に堪えていた。
こんな夢みたいな体験は2度とできないかもしれないし、すぐに終わらせてしまうのは勿体ないと思ったから。
だけど、それももう限界だ。
希美さんの手は柔らかく手首を使って、しなやかに・・・スピーディに僕のモノをシゴきたてる・・・我慢できなかった。
「の、希美さん・・・希美さん・・・うっ・・!!」
僕は目を瞑って、堪えていた欲望を思い切り解放した。
ビュッと音がしそうな程の勢いで放たれる精液・・・それが白くて細い希美さんの指を汚す・・・。
「いっぱい・・・出たね」
やがて、彼女は手の動きを止めると優しく僕に向かって言った。
「これで落ち着いたでしょ?」
それから、そう言いながら近くにあったティッシュでキレイに僕のモノやその周辺に飛び散った精液を拭き取ってくれる。
「さっ、キレイになったから、もうズボン履いてもいいよ」
「・・・」
「真人君?」
「・・・」
「どうしたの?ズボン・・・履かなきゃ」
――グイッ・・・
僕は無言のままで希美さんの右手を取って、再び自分のモノに触らせた。
「ちょ、ちょっと真人君・・・あっ」
再び男根に触れた事で希美さんも気が付いたようで、小さく声をあげる・・・。
僕のモノは一度射精したにも関わらず、一向に衰える気配を見せずに力強く屹立したままだったのだ。
「希美さん・・・僕、まだ・・・こんなになってて辛いよ」
それは僕の正直な気持ちだった。
普段なら一度射精すれば満足する事が多かった。
だけど、今日はこの異様な雰囲気の前に一度出したくらいでは興奮が収まらなかったのかもしれない。
「まだ・・・こんなに・・・硬いの?」
「うん・・・どうしよう?」
「どうしようったって・・・どうしたら良いの?」
逆に希美さんが僕にそう訊ねる。
「希美さんの身体が見たい・・・写真で良いから」
「そんな・・・ダメよ・・・」
「お願いだよ・・・」
「ダメ・・・それは恥ずかしいもの・・・ダメよ」
僕は繰り返し希美さんにパソコンの中の画像を見たいと望んだが、彼女は頑なにそれを拒んだ。
「じゃあ、今、服を脱いで見せてよ・・・」
「そんなこと!・・・無理に決まってるでしょ?」
「だったら画像を見たい・・・」
「・・・」
希美さんは無言になった。
また前と同じように無言の時間が続く。
それから今度も彼女の方から沈黙を破る。
「解ったよ・・・服、脱ぐから・・・だから画像は見ないで」
少し迷った後で希美さんはそう言った。
どうやらあの続きにはどうしても人に見られたくない画像の心当たりがあるらしい。
画像を見られるよりも、今、僕の目の前で裸になる事を選んだのがその証拠だ。
「こ、これで・・・いい?」
彼女は上着を脱ぐと、ブルーのブラジャー姿になって僕に言った。
「それも・・・ブラジャーも外して欲しい・・・」
「こ、これも?・・・だって、それは・・・」
「お願いだよ・・・希美さんの胸・・・全部見せて」
「み、見るだけよ?触っちゃダメだからね?」
僕が小さく頷くと、彼女は仕方なしに背中に手を廻した。
――プチンっ
と音がして背中のホックが外れる。
それから間をおかずに、正面のカップが下にズリ落ちた。
僕の眼前にあの画像と同じ胸が露わになる・・・。
僕はさっきしたばかりの約束をすぐに破って、彼女の胸に触れた。
「ま、真人君・・・触らないって・・・あ、いや・・・」
「み、見てるだけなんて出来ないよ・・・わかるでしょ?」
最初からあんな約束は守れない事は解っていた。
彼女だってそうだと思う。
高校生の男の子が目の前に胸を露わにした女性がいるのに、そこに手を伸ばさないはずがない。
「わ、解るけど・・・そんな・・・手つきがちょっと・・・」
「気持ちいいの?」
「そんな事っ・・・ないよ」
「だったらいいでしょ?」
「・・・」
希美さんは何も言わなくなった。
ただ黙って、少しだけ赤い顔をして僕に胸を晒してされるがままに俯いている。
「希美さん・・・僕のも触って」
僕は彼女が大人しくしているのを良い事に、そう促した。
「うん・・・もう一度出したら・・もうお終いだよ?いい?」
「解ったよ・・・2回も出せば落ち着けると思うから、お願い」
「・・・」
僕がそう言うと、彼女は黙ったままで、さっきと同じように右手で僕のモノを握りシゴき始めた。
今度は2回目だから、身体的にも多少の余裕を持てそうだと思う。
「希美さん・・・僕、よく解らないんだけど・・これ・・・ここが硬くなるのは気持ち良いってことなんじゃないの?」
僕は最初は柔らかかったのに、触っている間に、みるみる硬くなってツンと上を向いた乳首を指してそう言った。
「・・・」
彼女はその質問には答えないで無言のままで僕のモノを黙々とシゴき続ける。
その無言は「気持ちいいから乳首が立ってしまいました」と言っているようなものだと思う。
「ねぇ、希美さん・・・」
「なに?」
「エッチがしてみたい」
「な、何言ってるの!」
「希美さんと最後までしたいよ」
「そ、それはダメ、それだけは絶対にダメよ!」
「どうして?」
「だ、だって私は健人の・・・あなたのお兄さんの妻なのよ」
「いいじゃないか・・・僕、誰にも言わないからさ」
「そう言う問題じゃないよ、ダメ・・・絶対に・・・」
「でも・・・このままじゃ我慢できなくて希美さんに襲い掛かっちゃいそうだよ」
「困るよ・・・真人君・・・」
「襲ってもいい?」
どこの世界に襲う前に襲っても良いかと確認する奴がいるものか・・・とも思う。
だけど、ここまでしてもさすがにレイプのように彼女を襲ってしまう事には抵抗がある。
しかし、このままではそうしてしまいそうだと残り少ない理性が警鐘を鳴らす・・・。
「ダメ・・ダメよ・・お願い真人君・・・やめて」
「でも・・・もう、本当に我慢できない・・・うっ!」
僕は何とか彼女と最後までしたくて駄々をこねていたが、その途中で言葉につまった。
理由は至極簡単で、男根に今までにない快感がはしったからだ。
「こ、これれ・・・がまんしへ」
その快感の正体を探る為に視線を自分の男根に向けると、そこにはあの画像と同じように僕のいきり立ったモノを咥える希美さんの姿があって、それを頬張ったままで僕にそう言った。
(あっ・・・うっ・・・こ、これは・・すごいっ)
僕は初めてのフェラチオの感触に、腰が浮きそうなほどに感じていた。
「お、お願い・・・口で・・口でしてあげるから、エッチは我慢して・・ね?」
希美さんが念を押すように僕を見上げてそう言った。
僕は彼女とのエッチも捨てがたいと思ったけど、今感じているこの快感を逃したくなかったから、彼女の提案を受け入れて、エッチを我慢するかわりにフェラチオでいかせてもらう事に決めた。
――レロ~っ
僕が希美さんに、エッチを我慢すると伝えると、彼女はいよいよ本気を出し始めたようで、咥えるだけでなく、僕のモノを下から見上げるようにして茎の部分を裏側から舐めあげたりする。
「あ、ああぁ・・・」
――チュパっ・・チュパっ
真新しい一軒家の2階全体に、彼女が男根に吸い付く卑猥な音だけが響く。
「希美さん・・・気持ちいい・・」
「うん・・うん・・・出していいから・・ね?」
彼女はこのままでは僕に襲われ兼ねないとでも思ったのか、早く僕を口で満足させたい様子がありありと見て取れる。
――ジュポっジュポっ
そんな様子は行動にも表れていて、僕は初めてフェラチオを経験すると言うのに、希美さんは持てるテクニックのすべてを駆使するかのように懸命に男根へ口で奉仕する。
「あ、ああ・・・それ・・・気持ち良い」
希美さんは右手で僕のモノの根本付近をシゴきながら、棒の半分から上くらいまでを咥え込んで頭を上下させる・・・オナニーの快感にすっかり慣れきってしまっている僕は、その手の動きが加わった方が気持ちが良かった。
「う、うう・・・」
僕が快感の声を漏らすと、一層彼女の頭と手の上下運動が激しくなった。
まるで気でも違ったように頭を上下に振る希美さん・・・右手もすごい速さで上下しているのを感じる。
――ジュッ・・・チュっ・・チュプっ・・チュポっ・・・ジュルっ
同時に卑猥な音のスピードも増していって、僕は視覚と聴覚からも快感を与えられる。
「の、希美さん・・・イクっ・・・イク・・・このままいい・・の?」
僕がこのまま口の中に出してしまっても良いのかと訊ねると、彼女はフェラチオは止めずにコクコクと小さく2回頷いた。
「イクよ・・・で、出るっ!!!」
僕は前屈みになって希美さんの頭を抱え込んだ。
そしてそのまま、僕に頭を抱え込まれて身動きの取れない彼女の口内に思い切り2度目の欲望を吐き出す。
「う・・えっ・・・えほっ・・うっ」
おまけにその姿勢のままで、僕が腰を突きあげるものだから、希美さんは苦しそうな呻き声をあげた。
「はぁはぁ・・・はぁ・・・」
ようやくすべての欲望を吐き出し終えて、彼女の頭を解放すると、希美さんは苦しそうに呼吸をしながら言った。
「お、落ち着いたよね?ね?・・・もう、エッチしたいなんて言わないよね?ね?」
「う、うん・・・落ち着いたよ」
「良かったぁ・・・」
本当はこのままもう1回駄々を捏ねてやろうと僕は思っていた。
だけど、彼女があまりにも必死でそう言うものだから、つい「もう落ち着いた」と言ってしまったのだ。
(まぁ、いいさ・・・明日にでもこの画像をフラッシュメモリに移して、家でゆっくりと楽しむから・・・)
「ありがとう、希美さん・・・僕、嬉しかったよ」
僕は内心に秘めたドス黒い感情はおくびにも出さずにそう言った。
「そう・・・でも、今日のことは誰にも内緒よ?お父さんにもお母さんにも、健人さんにも・・・いい?」
「当たり前じゃない、こんなこと誰にも言う訳ないよ」
「そう・・・そうね・・・誰にも、言わないよね」
「そうだよ」
(言う訳ないだろ・・・こんなおいしい話・・・)
僕はそう思いながら、明日もう一度パソコンの設定と画像消去の為に来る事を伝えた。
「あの・・・日曜・・・日曜日じゃだめかな?」
希美さんはそう言った。
日曜日なら兄貴がいる。
今日、こんな事があったばかりだから、彼女も警戒しているようで、兄貴がいる時間に来訪して欲しいと望んだのだ。
「いいよ、どうせ暇だし、今度の日曜にでも来るね」
だが兄貴が居たって別に構わない。
次回はパソコンの設定と画像の消去の為に来るのだ。
当然、兄貴がこの部屋に居座らないように希美さんも協力してくれるだろう。
僕はその隙に持参したフラッシュメモリに画像を移すだけだなんだから・・・。
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