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凛 騎 応 変!

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□ 妹遊戯~二組の兄妹~(完結) □

第12話 …謝罪の先にあるもの~中編~…

「ほら見ろ・・・俺の言った通りじゃないかよ」

真由ちゃんの写真の使いみちについて、彼女に正直に打ち明けた僕を見て、雄大は「そら見た事か」と言う顔で言った。

「そりゃあ、私だってそうじゃないかと思ったけどさ・・・言う?普通、そう言う事・・・本人の目の前で?」
「あ、いや・・・でも、もう真由ちゃんに嘘をつくのは嫌だから・・・」

僕は慌てて正直に打ち明けた真意を伝えた。

「そりゃ・・・嘘はダメだけどさ・・・」

僕の真剣さが通じたのか、明日香はそれ以上何も言わなかった。

「真由~・・写真撮ったのは悪かったけどよ・・・あんな写真見たら、拓也じゃなくてもそうなっちまうって・・・それは解ってやれよ」

雄大が真由ちゃんに向かって言った。

「そんな・・・でも・・・だって・・・」

真由ちゃんは耳まで真っ赤にしながら混乱した様子でそう雄大に言い返す。

「そんなにオナニーのネタにされたくないんだったらよ~、直接してやれば良いじゃんよ」

雄大がまたバカみたいな事を言いだした。

「バッ・・・何言い出すんだよっ!」
「だってそうだろ?・・・そうしたら変な妄想とかしなくなるぜ?」
「そ、そんな事しなくても、もう2度と真由ちゃんの事を変な目でなんて見ないよ」
「そりゃ無理だろ~・・・出来ない約束はするもんじゃないぜ?」
「ぐっ・・・」

僕は雄大に何も言い返せない。
確かに真由ちゃんを・・・僕の好きな真由ちゃんの事をオナニーの時に一瞬たりとも思い浮かべない・・・そんな約束は出来ないかもしれないのだ。

「実はよ・・・俺よ~あれから時々・・・明日香に抜いてもらってんだよ・・・」

突然雄大がそう言いだした。

「ちょっとっ!何でバラすのよっ!!」

明日香が簡単に暴露した雄大に抗議の声を上げた。

「何となく解ってたよ・・・」

しかし僕がそう言うと明日香も黙った。
ただ1人、真由ちゃんだけが驚きのあまり口をポカァ~ンと開けている。

(ホントに知らなかったんだな・・・真由ちゃん・・・)

真由ちゃんは昔から・・・僕が出会った時から鈍い娘だった。
明日香と雄大の様子を普通に見ていれば、なんとなく解りそうなものだけど本当に気が付いていなかったのも、まぁ頷ける。
しかしそうなると、こんなに鈍い娘に自分の気持ちを見透かされていた僕は相当隠し事の出来ないタイプに違いない・・・。

「たまに雄大が先に帰る日あるだろ・・?・・・そう言う日にしてたんじゃないの?」
「ああ、そうだ・・・あれから時々・・・頼んでしてもらってた」
「え・・・エッチ・・・してるの・・・?」

普段はこの手の会話に決して入ってこない真由ちゃんも、相当驚いたのか明日香に向かって言った。

「エッチはしてないっ!ただ手でしてるだけ・・・お互いに・・・」
「お、お互い・・・って・・・明日香も・・・してもらってるの・・・?」
「そうだよ・・・お互い様だよ・・・当たり前でしょ・・?・・なんで私が雄大の言いなりになってなきゃいけないのよ」
「そ、それで・・・何で今その話をするんだよ」

僕は当然とも思える疑問を雄大にぶつけた。

「いや、だからよ・・・俺たち高校生だぜ?溜まっちまうのは仕方ねぇんだよ」
「そ、それはそうかもしれないけど・・・」
「だったらよ~、自分でするよりも明日香にしてもらった方が良いしよ~、明日香だって自分でするよりも俺にしてもらった方が良いだろ?」
「な、なんでそうなるんだよ・・・」
「当たり前だろ!?自分でするより女の子にしてもらった方が気持ち良いに決まってんじゃん!」
「そ、それは・・・そうだろうけどさ・・・」

雄大の論理はメチャクチャなのに、なんだか勢いに気圧されて何も言い返す事が出来ない。

「あ、明日香は・・・嫌じゃ・・・ないの・・?お兄ちゃんに・・・そんなこと・・・」

まだ驚きの表情を隠せないまま、真由ちゃんが明日香に訊いた。

「そりゃあね、最初は恥ずかしかったけどさ・・・でも考えてごらんよ・・・ガッコの男の子とかに見られるよりは雄大に見られる方がマシだと思わない!?」
「が、学校の男の子にも・・・お兄ちゃんにも見せないのが・・・良いと思う・・・」

さすが真由ちゃんだ。
僕は雄大の勢いに負けたけど、おそらくこの4人の中で今一番まともなのは彼女だろう。

「でもさ~、いつかは誰かに見せるんだよ?・・・だったら雄大で慣れておこうかな~なんて・・・」
「おいおい、黙って聞いてりゃ、俺は実験台かよ!?」
「そうだよ?・・・何だと思ってたの?」
「そ、そりゃ・・・おまえ・・・お、俺だって明日香なんか実験台だけどよ」
「ちょっと失礼ね~」
「そっちが先に言い出したんだろっ!」

「ち、ちょっと・・・ケンカしないで・・・」

僕は段々と話が横道にそれて行く2人を止める。

「あ、ああ・・・そうだったな、今は拓也の話だ・・・どこまで話したっけ?」
「真由にしてもらえって話でしょ・・・」

明日香が話の区切りを雄大に教えた。

「そうそう・・・だからよ、真由にしてもらえば良いだろ、おまえも・・・」
「そ、そんな事させられる訳ないだろっ」
「なんでだよ!?真由じゃ嫌なのか?」
「そ、そう言う問題じゃなくて・・・だいたい真由ちゃんが嫌がるに決まってるさ」
「嫌か・・・?真由・・・明日香は俺にしてくれるぞ?おまえも拓也にしてやれよ」

モジモジとしていた真由ちゃんが、突然雄大に名前を呼ばれて、小さくビクッと身体を震わせた。

「そんなこと・・・できないよ・・・」
「なんでだよ・・・拓也が嫌いか?」
「そ、そうじゃ・・・ないけど・・・だって・・・」
「だって何だよ?」
「だ、だって・・・そんなこと・・・した事ないもん・・・」
「当たり前だろ!?最初は誰でも初めてなんだよっ、明日香に教えてもらえよ・・・上手いぜぇ・・・こいつ」

「人を変態みたいに言わないでくれる!?雄大があ~しろ、こうしろって言うから、言われた通りにやってあげてるだけでしょ!?」
「はいはい・・・そうだな・・まぁ、どうでも良いけど・・・真由に教えてやってくれよ・・・」
「いいけどさ・・・雄大は良い訳?可愛い妹が男の子にそんな事しても・・・」
「ん~?そこらへんの男が寄ってきても蹴散らすぜ?・・・拓也だから許すんだよ」
「ふ~ん・・・」

「ちょ、ちょっと・・・2人だけで話進めるなよ・・・」

何だか真由ちゃんを無視して、話が決まりかけている気配に焦った僕は2人に割って入った。

「なんだよっ・・・真由にして欲しくねぇのかよっ」

雄大がすかさずそう言い返す。

「し、して・・・欲しくない・・こと・・・ないけど・・・」
「して欲しいんだろ~がっ」
「そ、そりゃ・・・でも真由ちゃんが可哀そうだろ、そんなの・・・」

「じゃあ、真由に訊いてみれば良いじゃん」

明日香が当たり前の事を言う。

「ね~、真由~、兄貴にしてやるの嫌でしょ!?」
「あ・・・その・・・あの・・・何で私が・・・」
「そりゃあ、兄貴が真由の事好きだからじゃないの~?」
「わ、私・・・でも・・・あの・・・拓兄ちゃんが・・・我慢できないんだったら・・・その・・・かわいそうだし・・・」
「え?しても良いの・・・?」
「良いって言うか・・・あの・・・拓兄ちゃんが・・・そうして欲しいんだったら・・・が、頑張ってみようかな・・・って・・・」

「ほらっ!拓也っ!真由もこう言ってるぜ?きちんとお願いしろよっ」

(ま、マジで・・・!?・・・な、何なの・・・この展開・・・?・・・)

僕は今日ココに来るまで、真由ちゃんに許して欲しい一心だった。
決して説得力のある謝罪ではなかったかもしれないけど、まずは真由ちゃんに許してもらえそうになってホッとした。

それなのに・・あれから30分と経っていないのに・・・何でこんな事になってるんだろ?

「拓也っ!真由にお願いしろってっ!」

雄大の大きな声で僕は我に返った。

「あ、その・・・でも・・・真由ちゃん・・・嫌でしょ・・・?」
「嫌じゃ・・・ないよ・・・拓兄ちゃんなら・・・でも、した事ないから・・・上手くできないかもしれないけど・・・」
「真由ちゃん・・・」

よく考えれば、相当変な話だ。
付き合うとか、好きだとか・・・そう言う大切な感情の部分はあやふやなままで、本来であれば好きな者同士がするはずの行為に及ぼうとしているのだから・・・。

だけど僕は真由ちゃんの言った「拓兄ちゃんなら」と言う一言に心奪われていた。
他の奴にはしたくないけど・・・|僕になら《・・・・》しても良いと言ったのだ。

「して欲しい・・・」
「え・・・?・・・」
「真由ちゃんに・・・真由ちゃんだから・・・して欲しい・・・」

僕は気が付くと真由ちゃんに向かってそう言っていた・・・。


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Date:2012/01/09
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