夫婦のセックスの合間に、佳純から聞きだす元カレとの情事は、僕の歪んだ欲望を満足させ、また、助長もしていた。
(僕だけの特権が欲しい)
最近の僕は、思ったよりも佳純が元カレである青木君と様々な体験をしていた事で、逆に僕にしかしない事、僕だけの特権を求めるようになっていた。
「佳純・・・」
「あんっ・・・今日も?」
「ダメか?」
「いいけど、またお話しながら・・なの?」
「・・・いや、今日はいい・・・」
「そう・・・良かった」
「そんなに嫌だったか?」
「う~ん、嫌って言うか・・・やっぱり、ちょっと・・・ね」
「そうか、今日は話はしなくても良い・・だけど」
「だけど・・・?」
「青木君とは経験していないような何か・・・何かがしたい」
「・・・・・」
「格好悪いけど、嫉妬してるんだ、俺」
「啓祐が話せって言ったんだよ?」
「それは勿論そうさ、佳純が青木君とどんな経験をしていようがそれは構わない、過去の事だからね」
「じゃあ・・・」
「だけど、俺は俺だけの特権が欲しくなっちゃったんだ、青木君には経験させていない・・・そんな特権が」
「そんな事言われても・・・どうしたら良いの?」
「そうだな・・・」
僕はこの日のために、おそらく青木君には経験させていないであろう性戯をいくつか考えてあった。
今日はそれを佳純に実行してもらおう・・・そう決めていたのだ。
「パイズリしてくれないか」
同じ事を何度か佳純には頼んだ事がある。
彼女の美しい巨乳を見れば大抵の男は、その胸でして欲しいと思うだろう。
だが、彼女は僕が頼むたびに「恥ずかしい」といってそれを拒み続けていたのだ。
「おっぱいで挟むって言う・・・あれでしょ?」
「そう・・・ダメか?」
「・・・・・」
「青木君にはした事ないだろ?」
「ないよ~そんなの!」
「だったら頼むよ・・・な?」
「・・・・・解ったよ」
(やった!)
僕は内心小躍りした。
佳純にとっても初体験だろうが、僕は僕で、女性に胸を使って奉仕してもらった体験がない。
それがどんなものなのか純粋な興味もあったのだ。
「じゃ、早速頼むよ」
僕はパジャマのズボンを脱ぎ去ると、ベッドの上に仰向けに寝転んで言った。
「うん。で、どうしたら良いの?」
「どうしたらって・・・挟んで扱いてくれれば・・・」
「でも、挟むって言っても・・・こ、こう?」
―――ムニュっ
とした柔らかな感触が、期待感で怒張していた僕のモノを包んだ。
初めての感触だ。
しかし、ふと佳純を見ると、無理な前傾姿勢で無理やりに僕のモノを胸で挟んでいて見るからに辛そうな態勢だ。
「正坐してくれないかな」
「正坐?」
「ああ、それで、俺が佳純の膝の上に尻を乗せるからさ、その方が楽だと思うんだ」
「解った・・・こんな感じでいい?」
佳純は僕が言うまま、全裸で正坐した。
その折りたたまれた大腿の上に尻を乗せると、思った通り、僕のモノはちょうど彼女の胸の谷間あたりに位置した。
「それならどうだ?」
「うん、これなら・・・大丈夫そう」
佳純はそう言うと、再び僕のモノを胸の谷間に挟んだ。
それから、慣れない手つきでムニュムニュと、二つの乳房を使ってそれを扱き続ける。
「ふぅ~っ」
僕は大きく息をついた。
気持ち良くない訳ではないが、快感度で言えばやはりフェラチオの方が上だ。
だが、恥ずかしがってばかりいた佳純が胸の谷間に男根を挟んで、自分の手で自分の乳房を上下に揺する様・・・それは視覚的な興奮を僕にもたらしてくれる。
「ど、どう?」
佳純が心配そうに僕を見て訊ねる。
その表情には、恥じらいも浮かんでいて何とも言えない表情だ。
「気持ちいいよ、すごく」
「そう、よかった」
「今日が初めてなんだろ?」
「何が?」
「パイズリさ」
「当たり前でしょ!?生まれて初めてしたんだもの」
佳純の恥ずかしそうな表情、大きな乳房から受ける柔らかな感触、それに彼女が元カレにもした事がない初めての行為。
すべてが思い通りのはずだが、思ったほど興奮しない。
「ありがとう佳純」
「もういいの?」
「ああ、ありがとう、気持ち良かったよ」
「うん、ちょっと恥ずかしかったけど、啓祐に喜んでもらえて良かった」
僕は身体を起こした。
それから佳純の身体を軽くベッドに押し倒す。
「あ、まだお口でしてないよ?いいの?」
「ああ、今度は佳純を気持ち良くしてあげるよ」
「あっ・・・あぁっ・・んっ」
僕はすぐさま彼女の秘部に舌を這わせ始めた。
いつもなら指で十分に愛撫してからそうするのだが、それを省いたのだ。
「あっ・・・あぁ」
佳純の秘部はほんのりと湿り気を帯びている程度だったが、僕が舐めまわしているうちに徐々に湿り気がヌメリ気になって、あっと言う間に穴からは大量の愛液が筋を作って流れ始めた。
「もう入れてもいいか?」
僕はそれを確認すると佳純にそう言った。
「うん・・・いいよ」
――ヌチっ・・ヌルルっ
佳純の返事が聞こえるか聞こえないかのタイミングで、すぐに男根を捻じ込む。
「あっ・・・んっ・・・あぁぁっ」
同時に部屋の中に響く佳純の嬉声。
――ヌッチャ、ヌッチュ
いつものように卑猥な音を出しながら佳純の秘部へ出入りする自分のモノに視線を向ける。
(思ったより興奮しないな・・・)
僕はずっと佳純の巨乳でパイズリして欲しいと思っていた。
今日はその念願が叶ったのだ。
おまけに、その行為は他の誰にもした事がなくて、地球上で佳純の巨乳で奉仕を受けた事があるのは僕だけだと言うのに・・・。
もっと興奮すると思っていたし、もっと嬉しいものだと思っていた。
「あっあっあっ・・・あぁっ」
そんな僕の気持ちを他所に、佳純はその巨乳をユサユサと揺らしながら気持ち良さそうな声を上げている。
「佳純・・・頼みがあるんだけど」
「あっ・・あっぁ・・・あっ・・・な、なぁ・・に?」
「顔にかけてもいいか?」
「あっ・・・え?」
「最後、佳純の顔にかけてもいいか?」
「かけるって・・・」
「佳純の顔に精液をかけてもいいか?」
「ど、どうしてそんな」
「青木君に・・・元カレにされたことないだろ?」
「ないよ、そんな・・・エッチなDVDみたいな事・・・あっ」
「いいだろ?してみたいんだよ・・・頼むよ」
――ギシッギシッギッ
ベッドが軋みだした。
佳純が迷っている様子だったから、僕は思い切り腰を激しく前後させて、快感の中でなし崩し的にそれを実行してしまおうと思っていたのだ。
「あっ・・あっ・・あっ・・・んっ・・・あっ」
「あぁ・・か、佳純・・・気持ちいいよ」
「あっあっあっ・・・あ、あた・・あたし・・・も」
「こ、このまま・・いいだろ?顔に・・・」
「あっ・・あっ・・あっ・・あぁっ・・・んっ・・・い、いいよ」
許可は得た。
後は、上手くタイミングを見計らって佳純の中から男根を抜き、彼女の可愛い顔に向けて吐精するのみだ。
「あ、ああっ・・・んっ・・・あっあっあっ」
「くっ、佳純・・・い、イクぞ・・か、顔に・・・顔に出すぞっ・・・くっ」
少しだけ・・本当にほんの少しだけの余裕を見て彼女の秘部から男根を抜いた。
邪魔になる佳純の膝を乱暴に避けると、すぐさま男根を彼女の顔へ突き出す。
硬く目を閉じて、口を真一文字に結んだまま、その時を待つ佳純。
「うっ・・うっっ!」
――ビュっ
と勢い良く飛び出した白濁液は、その佳純の閉じた目の上から唇まで一直線に白線を引く。
その瞬間ビクッと身体を震わせて、そのまま硬直する佳純。
「はぁはぁ・・・はぁ」
僕は僕の精液で汚された最愛の妻の顔を見下ろす。
「は、早く拭いてよ~、目に入っちゃうよ~」
尚も硬く目を閉じたままそう言う佳純の顔を拭いてやる事もなく、ただ黙って彼女の汚れた顔を見下ろす。
(思ったほど・・・興奮しない・・・何故だ?)
「佳純・・初めて顔に出されて・・・どうだ?」
僕は自分が驚くほど興奮していない事に動揺しつつも、彼女にそう訊ねた。
「ど、どうって・・・わっ・・口の中にも入って来たよ~、早く拭いてよ~」
「本当に青木君にもされた事ないんだろ?」
「ないってば~、初めてだよ~、してみたいって言われた事はあるけど断ったもん」
「顔に出させてくれって言われた事があるのか?」
「あるけど断ったってば~、ねぇ、拭いてよ~、目を開けられないんだよ」
背筋がゾクリとした。
佳純は顔射初体験だった。
だが、元カレにそれを望まれた事はあるらしい。
もしも・・もしも、その時、佳純がそれを拒まずに青木君に今日と同じことをされていたら・・・。
目の前の精液にまみれた佳純の顔をもう一度マジマジと見る。
もしも佳純が拒まなかったら、この精液まみれの顔を元カレに見せていたのか。
こんな風に顔中を精液まみれにして・・・こんな姿を元カレに・・・。
「佳純・・・佳純・・・」
「なぁに?早く拭いてって・・んっぐぅっ・・・ぐふっ」
気が付くと、僕は硬度を失いかけたた精液まみれの男根を佳純の口の中に突っ込んでいた。
顔中を精液で汚したまま、なす術もなく口を犯される彼女。
「んっ・・・えっ・・・んぐっ・・はぁ・・・く、苦しっ・・んっ・・ぐっ」
「はぁはぁ・・・佳純・・・佳純・・・」
ただ彼女に顔射しただけでは全く興奮しなかった。
だけど、もしかしたら彼女が顔射も経験していたかもしれないと知って、突然身体が熱くなった。
そうして、目の前で汚れたまま横たわる佳純が、まるで元カレに犯された直後であるかのような錯覚・・・。
そこから先は良く覚えていない。
ただただ興奮して、彼女の口を犯し続け、そのまま2度目の精を彼女の口内に放った後で僕は我に返った。
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